クランピングスクリューとは
クランピングスクリューとは、ネジの推進力を利用して物体の位置を決めたり固定したりするための部品のことです。
先端がボール状になっており、ネジを回して物体と接触することで固定することができます。この先端部分は様々な形状があり、用途によって使い分けられます。
通常のネジでの固定では面接触となり物体との間に隙間が生じて傷つける恐れがありましたが、クランピングスクリューは対象を傷づけず、単純な構造で固定することが可能です。
クランピングスクリューの使用用途
クランピングスクリューは物体を固定したり、位置決めをしたりする際に用いられます。例えば両側から挟み込んで固定する場合です。通常であれば挟み込む物体の形状を変えなければなりません。しかし、クランピングスクリューを使えば、いくつかの点による接触で固定することができます。ねじ穴を通す加工のみで十分に固定することができるため構造が簡単です。また、摩擦による劣化もねじ穴部分のみなのでメンテナンスも容易になります。
クランピングスクリューの性質
クランピングスクリューの主な性質は下記の通りです。
1. 単純な構造で安全に固定できる
挟み込んだり押さえつけたりする面接触での固定法に比べて、ネジの推進力を用いていくつかの点接触で固定する方が構造が簡単です。また、大きな加工を施す必要が無く、安全に固定することができます。
2. 軽い物体の固定にも適している
一般的なネジを用いた固定の場合、軽い物体だとネジの回転トルクに影響されて位置がずれてしまうことがありました。しかし、クランピングスクリューは回転するネジと先端のボールが分離しているため、対象に回転運動が伝わらずに固定することが可能です。
3. 先端を自由に変えられる
平面や凹凸で支えるボールから、樹脂を傷つけない柔らかい素材、熱や酸に強い素材でできた物まであります。用途に応じて様々なものを使い分けることが可能です。
参考文献
https://www.nbk1560.com/resources/machine_element/article/screw-about/?SelectedLanguage=ja-JP
https://www.imao.co.jp/introduce/clamping-screw.html