シュリンクラベラー

シュリンクラベラーとは

シュリンクラベラーとは、熱を加えると縮む特性を持ったフィルムを使って、ペットボトルなどの製品にラベルを密着包装させる装置です。

被包装製品よりも大きめに作られたラベルを製品に被せ、シュリンクラベラーに投入します。シュリンクラベラー内で熱を加えるとラベルが縮小し、製品に密着包装されます。また、このようにして製品に装着されているラベルのことをシュリンクラベルと言います。

具体例としては、本体がペットボトルでキャップがポリプロピレン樹脂 (PP) でできたサラダ用ドレッシングに、キャップ部分まで覆うポリスチレン (PS) 製のラベルが巻かれている例が挙げられます。使う際にはフィルムをミシン目に沿って切り離してキャップを開けられるようにします。使い切って捨てる際には本体からラベルを剥がせるようになっています。

シュリンクラベルはどんな形の容器にもぴったりフィットし、キャップやフタも一緒に包装できるため飲料や食品、日用品、医薬品などの商品に広く使われています。

なお、シュリンクラベラーと同じように、熱を加えると収縮するフィルムを使って、製品をフルラップシュリンク包装する装置に、L型シュリンクシステムがあります。

シュリンクラベラーの使用用途

シュリンクラベラーの主な使用用途には飲料、化粧品、調味料などの製品を対象にしたシュリンクラベルの装着です。

飲料ではペットボトルに入った飲料が代表的ですが、アルミ缶のラベルに使用される場合もあります。

化粧品では化粧水やクリームなどの容器に使われています。ラベルが容器の形に合わせてぴったりとフィットし、高級感や清潔感を演出します。

食品関連ではドレッシングをはじめ、醬油やマヨネーズなどの調味料容器に使用されています。また、カップ状の容器に詰められた菓子類のラベル付けと封かんにも使用されます。容器のキャップ部分もシュリンクラベルで封かんすることで、改ざん防止や未開封の証明に役立っています。

シュリンクラベラーの原理

シュリンクラベラーで製品にシュリンクラベルを装着する際は、商品名や図柄などを印刷した熱収縮フイルムを円筒形にカットしたものを用意します。ラベルを製品に被せ、加熱容器内にて熱を加えて収縮させながら容器に密着させます。熱を加える方法としては熱風方式と蒸気方式があります。

ラベルの仕上がりは製品のイメージにも影響を与えるため、シュリンクラベラーのメーカー各社では加熱前の製品に対するラベルの装着方法や、加熱時の熱の加え方などに様々な工夫を凝らした製品を開発しています。また、加熱による製品へのダメージは避けなければならないため加熱温度や加熱時間、加熱速度など、製品とラベルの素材に合わせて各種パラメータを設定できるようになっています。

フィルムの素材にはポリスチレン (PS) や、ポリエチレンテレフタレート (PET) などが使用されます。また、環境意識への高まりを受けて生物分解性や植物由来などの環境対応型フィルムも使用されるようになってきています。

シュリンクラベラーの選び方

シュリンクラベラーを選択する際は形、大きさ、スループットと本体価格、電気代などのランニングコストなどの基本的な仕様と同様に、ラベルの仕上がりの美しさや、対応できる製品の幅広さも重要なポイントです。

特に、ラベルの仕上がりの美しさは、製品のイメージに大きな影響を与えます。仕上がり具合が悪いと手作業での修正やラベルの貼り替えなどの作業が発生します。従って、安定して綺麗なラベルを装着できることが重要です。

対象とする製品が多品種になる場合や今後も増える場合にはシュリンクラベラーの対応可能範囲が広いことが必要です。具体的には、異形容器や環境対応型のフイルムの対応可否、水や熱に弱い製品への適応などを検討します。

メーカーによっては無料サンプルの作成を受けているところもあるので、試作品を作ってその仕上がり具合を確認する方法も有効です。

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