OPPテープ

OPPテープとは

OPPテープとは、フィルムに粘着剤を塗布して作られた透明の粘着テープです。

Oriented Polypropyleneテープの略称であり、クラフトテープや布テープと共に、段ボールを使った梱包の際には欠かせない、いわゆるガムテープの一種です。透明であることが一般的で、非常に薄く柔軟性があり、高い耐久性を持つため多くの人々から支持されています。OPPテープを貼り付ける部分に書かれている文字を隠したくないといった場合にも用いることができます。

またOPPテープは安価であることが特徴です。フィルム素材ということから防水性・防湿性にも優れていて、ポスターなどの屋外掲示物や伝票の上から貼り付けて水濡れ防止に用いることもできます。

OPPテープの使用用途

OPPテープは、包装用材料として使用されるのが一般的です。OPPテープは、食品や飲料、文房具、衣類、電化製品、自動車部品などの様々な商品をダンボールなどの容器に包装するために使用されています。

また、OPPテープは、修繕用途としても使用されています。例えば、書籍や紙製品の修繕、破れた布地の修繕、家具の修繕などに使用されます。さらに、OPPテープは、アート用具としても使用されています。紙、布、プラスチックなどの表面に貼ることができ、手軽にデザインや装飾をすることができます。

基本的に手で切ることができないので、切る際はハンドカッターやハサミなど何らかの道具が必要になります。クラフトテープや布テープに比べて作業性が劣ります。

逆にOPPテープをはがすという時は、途中で切れにくく剥がしやすいので、途中で切れやすいクラフトテープと比べて作業性が良好です。

OPPテープの原理

OPPテープの原理は、粘着剤が貼り付く面に密着し、基材を引きつけることで粘着することです。基材がポリプロピレン樹脂であるため、耐久性が高く、まっすぐではない箇所にも柔軟に粘着します。

粘着剤は、一般的にアクリル系、ゴム系、ホットメルト系などがあります。接着力の強さや剥がしやすさ、耐水性、耐久性なども異なりますので、使用用途に合わせて選択することが重要です。

アクリル系粘着剤は耐候性に強いのがメリットですが、プラスチックには貼りつき難いといったデメリットが見られます。ゴム系粘着剤は低温でも粘着力を発揮できることと、おおよそどんな素材にも貼り付け易いのがメリットですが、高温だと粘着剤が柔らかくなるために剥がれ易くなるといったデメリットもあり、一長一短の特性があります。

OPPテープのその他情報

OPPテープの製造方法

OPPテープの製造方法について以下に説明します。

1. OPPフィルム成形
OPPフィルムを延伸押出成形により製造します。OPPフィルムは、ポリプロピレンを原料とし、フィルム状に成形されたものです。OPPフィルムは、高温下で成形されるため、非常に高い強度と柔軟性を持ちます。

フィルム成形の際に、成形方向と垂直方向の2方向に延伸をして分子をそろえて配向させることにより強度を高めています。このためOPPフィルムは既に延伸させているので、そこからさらには伸びにくく、ある方向に引っ張った場合に裂けやすいという欠点があります。

2. 粘着剤塗布
OPPフィルムに粘着剤を塗布します。粘着剤は、アクリル系、ラバー系、ホットメルト系など、種類があります。アクリル系の接着剤は、耐候性や透明度が高いため、透明なテープに使用されることが多く、ラバー系の接着剤は、弾力性が高く、湿度が高い環境でも使用できるため、包装用テープなどに使用されます。

OPPテープの粘着剤が付いていない面には、テープの巻き戻し力を低減させて作業性を向上させるために背面処理剤が塗布されていますが、それと引き換えに油性インクのペンで文字が書けないという欠点があります。

3. 巻取り、カット
粘着剤が塗布されたOPPフィルムを巻き取り、必要な幅に切断して製品となります。製品は、自動巻取機で巻き取られ、必要な長さにカットされます。製品には、テープ幅や色、印刷内容によってさまざまな種類があります。

参考文献
https://tape-omakase-navi.com/column/post-262/
http://www.endo-shokai.com/packing-tape/opptape/

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