センサーとは
センサー (英: Sensor) とは様々な物理量あるいは物質の濃度などを検知する機器です。
検知器とも呼ばれ、あらゆる電子機器に組み込まれて目・耳・鼻などの感覚器官に相当する役割を担っています。測定物をただ検知するだけでなく、それによって機器の次の動作を決定させたり、安全のために機器の動作を止めたりする目的で使用されます。
センサーの仕組み
例として温度センサーの仕組みを紹介します。 温度センサーは、温度を感知して接点が作動したり、電気抵抗が変化する装置です。 温度によって接点を作動する装置にはサーモスタットと呼ばれる温度センサーがあります。 熱膨張の異なる2種類の金属板を張り合わせ、温度変化が起きると金属板が外れる仕組みになっています。
サーモスタットはこたつなどで使われていますが、接点で直接ヒーターの入り切りをするので、細かい温度制御はできません。 電気抵抗が変化する装置にはサーミスターと呼ばれる温度センサーがあります。
サーミスターはわずかな温度変化でも電気抵抗が大きく変化する特性があります。 そのため例えば暖房機器に利用すれば、室温が上昇すると、出力を徐々に弱めていくような細かな制御が可能になります。
センサーの種類
センサーが検知するものは、熱や圧力、音や光、距離や流量など様々なものがありますが測定物によって異なるセンサーの種類があり、測定原理も異なります。
身近なもので言うとスマートフォンには様々なセンサーが組み込まれています。タッチパネルは指の接触や動きを検知するセンサーが搭載されており、カメラには光を検知して画像化するセンサーが搭載されています。通話やAIアシスタントへの呼びかけはマイクを通して行われており、これも音を検知するセンサーです。
近年ではIoTの急速な普及によって、スマートホームなどを導入する人も増えてきました。例えば、人の接近を検知してライトを点けるといった場合、赤外線を用いた人感センサーで人の接近を検知しています。
また、帰宅中に家に近づくとエアコンを付けたりする場合は、GPSセンサーを用いて位置を検知しています。快適な居住空間を実現するには温度・湿度などの管理が重要ですが、ここでも温度センサー・湿度センサーが使用されます。
センサーの種類は人間の5感で分類分けすることができます。
- 目 (視覚)
光センサー (フォトダイオード、CCD、CMOSなど) - 耳 (聴覚)
音センサー (圧電素子、コンデンサマイクロホンなど) - 皮膚 (触覚)
温度センサー (熱電対、サーミスタなど)、圧力センサー (ダイアフラム、半導体圧力センサーなど) - 鼻 (嗅覚)
においセンサ (半導体ガスセンサー、バイオケミカル素子) - 舌 (味覚)
味センサ (PHセンサー、粒子センサー)
センサーの種類は非常に多岐にわたるため、目的に合わせて何を検知すれば良いかをしっかりと検討し、適切なものを選択することが重要です。