監修:ベビーユニバース株式会社
ネスティングソフトとは
ネスティングソフトとは、板金や木材、布、プラスチックなどの材料に対して、複数の部品や形状を効率的に配置 (ネスティング) するための専用ソフトウェアです。
限られた材料から無駄なく製品を切り出すことを目的とし、加工業務の効率化・コスト削減を支援する重要なツールです。特に、レーザー加工機・プラズマ切断機・CNCルーターなどの機械と連携することで、設計データをそのまま加工データに変換し、最適な配置や切断パスを自動的に計算できます。これにより、作業者が手作業で配置を考える手間が省け、加工ミスが減少するでしょう。
CADデータとの互換性が高く、DXFやDWG形式の図面を読み込んで使用することが可能です。近年では、アルゴリズムの進化により、より高精度でスピーディーなネスティングが可能となっています。
ネスティングソフトの使用用途
ネスティングソフトはさまざまな業種で活用されていますが、以下の3つの分野で特に大きな効果を発揮しています。
1. 板金加工における活用
鉄やステンレス、アルミなどの金属板から製品部品を切り出す際に使用されます。ネスティングソフトは、複数の部品形状を隙間なく自動配置し、材料の歩留まりの向上が期待できるものです。レーザー加工機やタレットパンチプレスなどと連携して、精度の高い加工が可能になります。大量生産や小ロット生産など柔軟に対応でき、製造コストの削減と納期短縮に寄与します。
2. 木材加工・家具製造での活用
ベニヤ板やMDF (中質繊維板) 、無垢材などから家具部品を切り出す木工業界でも、ネスティングソフトが活躍します。複雑な曲線や装飾のある部品を効率よく配置でき、材料の無駄を減らすことが可能です。
3. アパレル・縫製業での活用
布や皮革の裁断にもネスティングソフトは利用されます。シャツやパンツなどの型紙 (パターン) を生地上に最適に配置することで、無駄なハギレを減らし、裁断効率を高められるでしょう。また、生地の伸縮方向や模様の方向に配慮した配置も可能で、高品質な製品づくりに貢献します。
尚、アパレル業界では、ネスティング (複数の部品や形状を効率的に配置) をマーキングと表現します。
本記事はネスティングソフトを製造・販売するベビーユニバース株式会社様に監修を頂きました。
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