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板葺きについての概要、用途、原理などをご説明します。また、板葺きのメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
目次
板葺き (いたぶき) は、屋根を板で葺くという葺き方や、その屋根自体のことです。
日本建築では、板の寸法や形状、葺き方によって、「柿葺き」「木賊葺き」「栩葺き」「長板葺き」「木瓦葺き」「石置き板葺き」などといった板葺きの種類があります。
「柿葺き」は、「木羽葺き」とも呼ばれており、長さ30cm前後・厚さ3mm前後のサワラやスギの手割り板を、竹釘を使って細かく葺くもので、板葺きの中では、最も高級で質が良いとされています。現在では、金属板で屋根を覆う「金属板葺き」が多く、トタン・ブリキ・アルミなどが使用されています。さらに、最近では、銅・ステンレス・チタンなどの利用も増えてきています。
板葺きは日本の伝統的な建築物に広く使用されています。例えば柿葺きは、中世以降に社寺建築や書院・客殿に用いられており、代表的な例としては、桂離宮の書院が挙げられます。柿葺きは杉板を重ねて葺く伝統的な工法で、通気性と耐久性に優れ、和風建築特有の深い趣を醸し出します。
一方、金属板葺きについては瓦葺きと比べて軽量で、かつ、低コストであるといった理由から、一般住宅に広く利用されています。一般住宅で用いられる際には、素材として鋼板やアルミが頻繁に使用されています。これらの金属材料は防水性や耐候性に優れ、寒冷地や強風地域でも安定した性能を発揮します。
また、金属板葺きの中でも、銅板葺きについては神社・仏閣で使用されることが多く、経年の影響で、銅が緑青になった建築物が多く見られます。この緑青化は銅板特有の自然な酸化現象であり、時を経るごとに深みを増す独特の風合いは、歴史的建造物の価値を一層高めています。
板葺きには、以下のような種類があります。
サワラやスギの手割り板を竹釘で細かく葺いたものです。最も高級で質が良いとされます。
木賊 (トクサ) の葉を編んで葺いたものです。古くから茅葺きの代用として用いられてきました。
栩 (トチノキ) の樹皮を用いて葺いたものです。軽量で耐久性に優れています。
長さ1m以上の板を葺いたものです。比較的簡易な工法で、施工が簡単です。
木製の瓦状の板を用いて葺いたものです。瓦葺きに似た外観を持っています。
板の上に石を置いて葺いたものです。石の重みで風雨に耐えます。
トタン、ブリキ、アルミ、銅、ステンレス、チタンなどの金属板を用いて葺いたものです。軽量で持ち運びやすくなっています。
板葺きの構造は、以下のような要素で構成されています。
下地は、屋根の骨組みとなる部分で、垂木と野地板で構成されます。垂木は屋根の勾配に沿って並べられ、野地板はその上に張られます。
防水層は、下地の上に敷かれ、屋根材の下に水が入り込まないようにする層です。ルーフィングペーパーやアスファルトルーフィングなどが用いられます。
屋根材は、柿板、金属板など、実際に屋根を葺く材料です。下地と防水層の上に並べられて固定されます。屋根材の種類によって、葺き方や固定方法が異なります。
固定材は、屋根材を下地に固定するための材料です。釘、ビス、クリップなどが使用されます。屋根材の種類や下地の材質に応じて選択できます。
板葺きを選ぶ際は、以下の点に注意が必要です。
屋根材の耐久性を確認し、長期的な使用に耐えるものを選ぶ必要があります。材料の耐久年数や、過去の使用実績などを参考にすることも大切です。
強風に耐える屋根材と適切な固定方法を選ぶことが重要です。特に、台風などの強風が多い地域では、耐風性の高い材料と工法が求められます。
地震に耐える構造と材料を選び、屋根の軽量化や、適切な固定方法の採用が重要です。
雨水の侵入を防ぐため、適切な防水層と屋根材を選ぶことが重要です。材料の吸水率や、防水層の性能を確認する必要があります。
予算に合った材料と工法の選択が重要です。初期コストだけでなく、メンテナンスや修繕時のコストも考慮することも大切です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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