硫酸ジメチルについての概要、用途、原理などをご説明します。また、硫酸ジメチルのメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
硫酸ジメチルは硫酸のジメチルエステルです。中性エステルであり、化学式は(CH3)2SO4または(CH3O)2SO2で表されます。
別称としては、硫酸メチル、ジメチル硫酸、ジメチル硫酸エステル、DMSがあります。なお、ジメチル硫酸という名称は厳密には正しくなく、慣用名です。
沸点 188℃の無色の油状液体で、エタノール、各種エーテル類に溶けます。水には溶けにくい一方で、徐々に加水分解されます。
主な合成法としては、発煙硫酸と乾いたメタノールあるいはジメチルエーテルとの反応により硫酸水素メチルをつくり、これを蒸留して硫酸ジメチルに変換する方法や、ジメチルエーテルと三酸化硫黄SO3との連続反応による工業的製法が知られています。
化学物質審査規制法(化審法)では、優先評価化学物質に分類されています。また、水質汚濁防止法では事故時措置(指定物質)の規制項目があります。そのほか、労働安全衛生法、毒劇法、消防法においても規制項目があります。
硫酸ジメチルは強力なアルキル化剤として広く用いられています。そのため、合成原料、医薬品原料としての用途が多いです。具体的には、フェノールやアルコールの-OH、アミンの-NH2、チオールの-SHのメチル化によく用いられます。
また、本物質は、核酸の化学的メチル化に用いられるアルキル化剤として有名です。歴史的に、マクサム・ギルバート法によるDNA塩基配列の決定に使用された経緯があります。
注意点として、本物質は、刺激性はない一方で人体にきわめて有毒です。
蒸気を吸入したり、皮膚に付着したまま放置すると、体内に吸収されて中毒を起こします。
腎臓、肝臓、心臓といった内臓が侵され、皮膚の壊死、呼吸器粘膜の炎症から死にいたる可能性もあるため、取扱いには十分な注意を要します。また、発がん性もあります。
有毒で取りあつかいにくいことから、実験室的には他のメチル化剤に代替される傾向にあります。
参考文献
http://www.chemicoco.env.go.jp/detail.html?word=%E7%A1%AB%E9%85%B8%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%83%AB&chem_id=1016&n_id=21
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/77-78-1.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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