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ヨウ化銅についての概要、用途、原理などをご説明します。また、ヨウ化銅のメーカー11社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ヨウ化銅関連企業の2024年11月注目ランキングは1位:日宝化学株式会社となっています。
ヨウ化銅 (英: Copper iodide) とは、白色、もしくはうすい褐色やうすい灰色をした無臭の粉末又は塊です。
化学式CuIで表される無機化合物で、分子量は190.45です。市販品は微量の不純物の影響で、多くの場合わずかに色がついています。CAS登録番号は7681-65-4で、ヨウ化第一銅とも呼ばれます。
二価のヨウ化銅 (CuI2) も存在しますが、すぐにCuIとI2に分解する不安定な物質であることから、一般にヨウ化銅と言えば一価のヨウ化銅のことを指します。
ヨウ化銅は、電子材料や触媒、樹脂改質剤、医薬といった多方面の原料として使用されています。
ヨウ化銅は、電子材料の分野では無機P型半導体の材料として知られています。
半導体には、電子が動くN型半導体とホール (電子のぬけた穴) が動くP型半導体の2種類があります。この中でP型半導体は、実際には電子が移動することでホールがあたかも動くとした半導体で、その中で有機と無機の半導体が製作されています。ヨウ化銅は、このうちの無機P型半導体の材料として優れた特性をもつため使用されています。
ヨウ化銅は、有機合成化学分野では触媒やヨウ素化試薬として用いられます。
薗頭カップリング、ウルマン反応などをはじめとするクロスカップリング反応において触媒、あるいは助触媒として働きます。また、ヨウ化ナトリウムと同様に、臭化アリールからヨウ化アリールへの変換反応にも用いることができます。ヨウ化アリールは、各種カップリング反応において臭化アリールより高い反応性を示すことから、この変換は産業的にも重要です。
ヨウ化銅は、温度によって様々な構造をとります。390℃以下では閃亜鉛鉱型構造 (γ-CuI) 、390~440℃ではウルツ鉱型構造 (β-CuI) 、440℃以上では塩化ナトリウム型構造 (α-CuI) となります。
ヨウ化銅は、融点/凝固点は605℃、沸点又は初留点及び沸騰範囲は1,336℃、密度は5.62g/cm2、常温で固体です。硝酸または硝酸・ 塩酸の混液に徐々に溶け、水やエタノールにはほとんど溶けないという性質をもっています。
ヨウ化銅は、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムの水溶液に、硫酸銅など水溶性の銅イオンを加えることで、実験室レベルで合成できます。また、ヨウ化水素酸中でヨウ素と銅を加熱することでも生成します。
ヨウ化銅は極めて水に溶けにくいですが、NaIやKI存在下ではイオンとなって溶解します。溶液を水で薄めるとヨウ化銅が析出するため、無色で純度の高いヨウ化銅を得るための精製法として用いることができます。
ヨウ化銅は国内法規上、毒物及び劇物取締法で「劇物 包装等級3」、労働安全衛生法で「名称等を表示すべき危険物及び有害物」、「名称等を通知すべき危険物及び有害物No. 379, 606」に指定されています。さらにヨウ化銅は、水質汚濁防止法で「指定物質」、大気汚染防止法でも「有害大気汚染物質」に指定されており、注意が必要です。
取り扱い及び保管上の注意は、下記の通りです。
参考文献
https://labchem-wako.fujifilm.com/sds/W01W0103-1097JGHEJP.pdf
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/dt/html/GI_10_001/GI_10_001_7681-65-4.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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