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ヨウ化セシウムについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ヨウ化セシウムのメーカー16社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ヨウ化セシウム関連企業の2024年9月注目ランキングは1位:株式会社合同資源となっています。
ヨウ化セシウムとは、白色の結晶もしくは結晶性粉末で無臭の無機化合物です。
主な組成及び成分情報は、化学式CsI、分子量259.81、CAS登録番号7789-17-5です。主な物理的及び化学的性質として、融点/凝固点 621℃、沸点又は初留点及び沸騰範囲 1,280℃といった性質に加え、水に溶けやすくエタノールに溶け、メタノールにはわずかに溶けアセトンでは溶けにくいことが挙げられます。
ヨウ化セシウムの国内法規上の適用法令として、労働安全衛生法では「名称等を通知すべき危険物及び有害物No. 606」「名称等を表示すべき危険物及び有害物」に指定されています。
ヨウ化セシウムは、シンチレータなどの光電面材料として広く使用されています。シンチレータとは、荷電粒子が通過するときに発光する物質の総称です。シンチレータと光検出器を組み合わせたシンチレーション検出器は、素粒子物理䛾みならず、身の回りでもさまざまな用途で応用されています。
また、夜間の監視カメラや赤外線センサーほか、ナイトビジョンのように波長の長い赤外線を効率よく透過できる赤外線透過ガラスの原料も使用用途の1つです。
ヨウ化セシウムは、高融点・高硬度の白色結晶です。非常に高い光透過性があり、紫外線から赤外線までの広い波長範囲にわたる光を透過します。また、放射線に対する高い吸収能力を持ち、光検出器材料として優れた性能を発揮します。
その高い屈折率 (589.3 nmの波長で1.79) により、レンズやプリズム、光ファイバーなどの光学的な用途に適した性質を有しています。水と極性溶媒に非常によく溶けますが、非極性溶媒にはほとんで溶解しません。
ヨウ化セシウムの融点は621 °Cと非常に高く、熱的に安定です。高温でも分解したり、結晶構造を失ったりすることがないため、熱ルミネッセンス線量測定などの高温で用いられる測定機器の素材として有用です。
ヨウ化セシウムの化学式はCsIで、イオン結晶構造を持ちます。結晶構造は単純な立方格子構造をしており、格子定数は0.4563 nmです。セシウム陽イオン (Cs+) が立方体の角、ヨウ化物陰イオン (I-) が立方体の面の中央に位置しており、各イオンが8個の反対電荷のイオンに囲まれた配位数8の最密充填格子構造を形成しています。
ヨウ化セシウムのの結晶構造は、その物理的・化学的特性に大きく影響を与えています。例えば、589.3 nmで1.79という高い屈折率は、その単純なイオン結晶構造と高い充填密度によるものです。
ヨウ化セシウムは、直接反応、メタセシス反応、固体反応などの方法を用いて工業的に生産することができます。
1. 直接反応
金属セシウムとヨウ素を反応容器で加熱し、ヨウ化セシウムを得る方法です。高純度のヨウ化セシウムを得ることができますが、金属セシウムを使用するため危険性が高いです。
2. メタセシス反応
炭酸セシウムまたは水酸化セシウムを、ヨウ化水素酸またはヨウ化ナトリウムなどのヨウ化物塩と反応させる方法です。この方法は直接反応法よりも危険性が低く、費用対効果も高いと言う特徴があります。
メタセシス反応法は、経済性と安全性の高さから、ヨウ化セシウムを製造する際に最も一般的な工業的方法です。
3. 固相反応
セシウムとヨウ素の粉末を、真空または不活性雰囲気中、高温で反応させる方法です。この方法では、特異的な結晶構造や形態を持つヨウ化セシウム結晶を合成するのに有効です。
参考文献
https://labchem-wako.fujifilm.com/sds/W01W0103-0199JGHEJP.pdf
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/dt/html/GI_10_001/GI_10_001_7789-17-5.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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