全てのカテゴリ
閲覧履歴
メチルヘスペリジンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、メチルヘスペリジンのメーカー18社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
メチルヘスペリジン (英: Methyl hesperidin) とは、ビタミンPの主成分として知られるヘスペリジンを水に可溶化させた化合物です。
IUPAC名は、(2S) -2- (3,4-ジメトキシフェニル) -5-ヒドロキシ-7- { [ (2S,3R,4S,5S,6R) -3,4,5-トリヒドロキシ-6- ( { [ (2R,3R,4R,5R,6S) -3,4,5-トリヒドロキシ-6-メチルオキサン-2-イル] オキシ} メチル) オキサン-2-イル] オキシ} -3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-4-オン (英: (2S) -2- (3,4-dimethoxyphenyl) -5-hydroxy-7- [ (2S,3R,4S,5S,6R) -3,4,5-trihydroxy-6- [ [ (2R,3R,4R,5R,6S) -3,4,5-trihydroxy-6-methyloxan-2-yl] oxymethyl] oxan-2-yl] oxy-2,3-dihydrochromen-4-one) です。
ヘスペリジンは、フラボノイド類に分類されるポリフェノールの1つで、オレンジやレモンなどの柑橘類に多く含まれています。ビタミンCの効果を持続させるあるいは毛細血管を強化し、血行を促進するなどの生理作用が知られており、さらには抗酸化作用や抗アレルギー作用などにも関与しているとの報告もあります。
有用化合物であるにもかかわらず、ヘスペリジンは水にほとんど溶けないため使用が困難とされていましたが、メチルヘスペリジンへと誘導することでさまざまな製品への応用が可能になりました。
メチルヘスペリジンは、メラニン合成の抑制や抗糖化作用、血流促進などが期待され、アンチエイジング向けの化粧品添加剤として利用されます。真皮コラーゲンの硬化によりもたらされる肌のハリの低下をはじめ、真皮や角層の黄色化および肌の透明感の喪失は、皮膚たんぱく質の糖化が原因の1つです。
メチルヘスペリジンの抗糖化作用により、老化の原因の1つとされる皮膚のタンパク質の糖化の抑制が期待されます。また、経口または経皮でビタミンCと共に摂取すると、各々の効果が相乗的に促進されるとの報告もあります。
この他、栄養機能食品や栄養補助食品 (サプリメント) の添加物としても用いられています。
化学式はC29H36O15で表され、分子量は624.59です。CAS番号は11013-97-1、化審法番号は9-1458で登録されています。
常温で淡黄色~褐色の結晶性固体です。水やジメチルスルホキシドによく溶けますが、エタノールには溶けません。
ヘスペリジンに対し、硫酸ジメチルでメチル化した後、脱塩装置により精製、凍結乾燥を経て結晶として得られます。
取り扱い時の対策
酸化剤は、メチルヘスペリジンの混触危険物質です。取り扱い時および保管時の接触を避けてください。取り扱う際は、保護手袋と保護メガネ、袖の長い保護衣を着用して皮膚や眼との接触を避けます。
必要に応じ、防じんマスクや保護面を使用してください。ドラフトチャンバー内で使用し、使用後は手や顔などをよく洗います。
火災の場合
燃焼による分解で、二酸化炭素や一酸化炭素などの刺激性で有毒なガスと蒸気を放出するおそれがあります。消火には、粉末消火剤や泡消火剤、水噴霧、二酸化炭素を用いてください。消火作業者は、必ず保護具を着用します。
保管する場合
容器を密閉し、直射日光を避けた涼しい場所に保管してください。保管場所は施錠する必要があります。
参考文献
https://www.tcichemicals.com/JP/ja/p/M0338#docomentsSectionPDP
https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/5284419
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社