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マレイン酸についての概要、用途、原理などをご説明します。また、マレイン酸のメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。マレイン酸関連企業の2024年10月注目ランキングは1位:太田隆株式会社、2位:扶桑化学工業株式会社、3位:シグマアルドリッチジャパン合同会社となっています。
岡山大学大学院修了、博士(農学)。 東京医科歯科大学 特任助教、岡山県生物科学研究所 流動研究員、日本学術振興会 特別研究(JSPS PD)を経て、フリーランスとして独立。 専門は、天然物化学、タンパク質工学、発酵工学、化学物質の機器分析(特に質量分析の化学) 論文
図1. マレイン酸の構造
マレイン酸は、2つのカルボキシル基を持つ鎖状不飽和ジカルボン酸の一種です。融点以上に熱する事で分子内の2つのカルボキシル基が脱水縮合し、マレイン酸無水物を与えます。反応性が高い化合物であり、有機合成の原料として良く用いられています。
1. 名称
和名:マレイン酸
英名:maleic acid
IUPAC名:(2Z)-but-2-enedioic acid
2. 分子式
C4H4O4
3. 分子量
116.1
4. 融点
133~134℃
5. 溶媒溶解性
水、エーテル、アルコールに可溶であり、ベンゼンに難溶。
マレイン酸には幾何異性体の関係にあるペアが存在します。具体的には、エチレンジカルボン酸のシス体がマレイン酸、トランス体がフマル酸となります。
図2. マレイン酸とフマル酸の構造
両化合物の物性、化学的性質は大きく異なっており、具体的には以下の通りです。
シス体であるマレイン酸においては、分子内のカルボキシル基が近い位置関係にあるため、加熱により容易に脱水縮合し酸無水物を与えます。一方でトランス体であるフマル酸は、2つのカルボキシル基の位置関係が立体的に離れているため、加熱による分子内脱水縮合は起こりにくいです。
マレイン酸は水への溶解性が高いですが、フマル酸は水には難溶です。これは、トランス体であるフマル酸の場合は、カルボキシル基が分子間で水素結合を形成し、水和水としての水分子を排除する性質があるのに対し、シス体であるマレイン酸の場合は、2つのカルボキシル基が分子内で水素結合を形成し、分子間水素結合を形成しにくいためと考えられています。他にも、シス体であるマレイン酸の方がトランス体であるフマル酸よりも融点が低いという違いがありますが、この理由についても、分子内水素結合を作りやすいマレイン酸と、分子間水素結合を作りやすいフマル酸の立体配置の違いから説明できます。
マレイン酸は、食品添加物用途から工業用途に至るまで、幅広い分野の原料として使用されています。 製薬業界では、pH調整剤および緩衝剤の酸成分として使用されています。医薬品製造においては、塩基性化合物のカウンターイオン種として使用されています。工業用としては、オゾン分解によるグリオキシル酸の製造のための工業原料として、その他、合成樹脂(不飽和ポリエステル)、塗料、樹脂改質剤、塩ビ安定剤、界面活性剤などのような素材の原料として広く使用されています。
酸化パナジウム(V)触媒存在下でベンゼンを気相酸化する事で無水マレイン酸を調製し、これを加水分解する事でマレイン酸が得られます。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年10月の注目ランキングベスト3
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 太田隆株式会社 |
50.0%
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2 | 扶桑化学工業株式会社 |
25.0%
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3 | シグマアルドリッチジャパン合同会社 |
25.0%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年10月のマレイン酸ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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