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セドロールについての概要、用途、原理などをご説明します。また、セドロールのメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
セドロール (英: Cedrol) とは、三環性セスキテルペンのアルコール化合物です。
IUPAC名は、(1S,2R,5S,7R,8R) -2,6,6,8-テトラメチルトリシクロ [5.3.1.01,5] ウンデカン-8-オール (英: (1S,2R,5S,7R,8R) -2,6,6,8-tetramethyltricyclo [5.3.1.01,5] undecan-8-ol) です。別名として、(+) -セドロール (英: (+) -Cedrol) やα‐セドロール (英: α-Cedrol) 、8α-セドラン-8β-オール (英: 8α-Cedran-8β-ol) とも呼ばれます。
天然にはヒノキ科やスギ科の針葉樹の精油 (シダーオイル) に含まれており、セドレノールという名で販売される場合もあります。
セドロールは、森の香りやヒノキの香りとして知られており、香料として広く使われています。自律神経は、交感神経と副交感神経の2種からなり、体や脳が活発に動いているときは交感神経が優位に、寝ているときやリラックスしているときには副交感神経が優位に働いています。
セドロールは、交感神経の活動を抑制し、副交感神経を活性化させることから、リラックス効果を持つ化合物です。このリラックス効果から、セドロールの摂取により寝つきが良くなるとされています。
また、セドロールを吸引することにより、脳内ではα波が放出されることから、途中覚醒がなくなり睡眠の質が上昇し、ネガティブな感情を抑えることも可能です。そのため、リラックス効果をもたらす製品としてアロマオイルや入浴剤などの製品に用いられています。
鎮静作用のほかに、セドロールは抗酸化作用や抗炎症作用、その他の有益な作用が認められています。一部の研究では、セドロールが妊娠した雌の蚊を誘引することが報告されており、セドロールをトラップとして使用することで、マラリアの感染拡大の防止が期待されています。
化学式はC15H26Oで表され、分子量は222.37です。CAS番号は77-53-2で登録されています。セドロールは融点86°Cで、沸点は286°C、常温で白色の結晶性粉末、密度1.01g/mlの固体です。
ごく薄い黄色を呈することもあります。メタノール中で再結晶すると、針状結晶が得られ、シダーウッド様の香気を持ちます。アルコールやクロロホルムなどの有機溶媒に溶け、水には、25 °Cで11.3 mg/Lとあまり溶けません。
工業的には、シダーウッド油の分留によりセドロールが得られます。得られた固体は、メタノールからの再結晶で精製することが可能です。純度によっては、半固体、または液体として単離されます。
取り扱い時の対策
酸化剤は、セドロールの混触危険物質に指定されています。取り扱う際、および保管の際は、接触させないよう気を付けてください。
取り扱う際は、皮膚や眼との接触を避けるため、必ず保護手袋と密閉ゴーグルなどの側板付き保護メガネ、袖が長い保護衣を着用し、局所排気装置 (ドラフトチャンバー) 内で使用してください。取り扱い後は、手などをしっかり洗います。
火災の場合
燃焼により、一酸化炭素 (CO) や二酸化炭素 (CO2) へと分解し、その蒸気を生成するおそれがあります。粉末や泡、水噴霧、二酸化炭素が適切な消火剤です。消火作業は、風上から行います。
皮膚に付着した場合
セドロールは、皮膚刺激性を持ちます。薬品が付着した衣類は、すぐに脱いで隔離します。薬品が付いた箇所は、十分な水と石けんでしっかり洗浄してください。皮膚刺激が続く場合や発疹、かぶれなどが見られる場合は、医師に連絡して手当てを受けます。
眼に入った場合
セドロールは、強い眼刺激性があります。眼に入った際は、眼を傷つけないよう気を付けて、水でしばらくの間洗浄してください。コンタクトレンズを着用している場合は、容易に外せる際は外してから洗います。眼への刺激が続く場合は、医師に連絡して診察を受けてください。
保管する場合
容器を密閉して、酸化剤などの混触危険物質から離し、冷暗所に保管してください。保管している部屋は施錠します。
参考文献
https://www.tcichemicals.com/JP/en/sds/C2854_JP_JA.pdf
https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/Cedrol
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpa/8/2/8_KJ00001053451/_pdf/-char/ja
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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