ジクロロベンゼンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ジクロロベンゼンのメーカー5社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
ジクロロベンゼンは、ベンゼンの塩素置換体の一つです。塩素の位置により「o(オルト)-ジクロロベンゼン」「m(メタ)-ジクロロベンゼン」「p(パラ)-ジクロロベンゼン」の3種の構造異性体が存在します。o-体は、無色透明の液体であり独特の臭気があります。m-体は、無色または僅かに薄い黄色の透明の液体です。p-体は、白色の結晶です。
ベンゼンを出発原料として、鉄触媒の存在下で塩素化すると、p-ジクロロベンゼンおよびo-ジクロロベンゼンが、約2:1の比で生成します。p-ジクロロベンゼンとo-ジクロロベンゼンの混合物を冷却し、p-ジクロロベンゼンを結晶として析出させることで回収し、残りのo-ジクロロベンゼンは蒸留と結晶化により精製することで得られます。
ジクロロベンゼンは、水にはほとんど溶けませんが、エタノールやエーテル、アセトンには可溶です。また、人体には、粘膜刺激作用や中枢神経障害があるため、取り扱いには注意が必要です。
p-ジクロロベンゼンの主な用途としては、防臭剤、衣服の防虫剤、消毒剤、伝導用熱媒体、PPS樹脂等の有機合成の原料、有機溶媒などがあります。p-ジクロロベンゼンは、衣類の防虫剤として最も多く用いられています。
o-ジクロロベンゼンは、樹脂や染料、顔料、医薬、農薬等の中間原体の原料として、また、防疫用殺虫剤、消毒剤、伝導用熱媒体としても利用されている他、種々の用途をもつ溶剤として用いられています。
m-ジクロロベンゼンもまた、農薬、染料、顔料、医薬の合成中間体として用いられています。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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