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エチルベンゼンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、エチルベンゼンのメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
京都大学理学部、理学研究科卒業、修士(化学)。2013年4月より東証一部上場の大手総合化学メーカーに入社。新規機能性高分子の解析、スケールアップ業務に携わる。2021年5月に別の大手メーカーに転職。現在に至る。専門は分析化学、物理化学、高分子化学、高分子の成形加工。 https
エチルベンゼンは芳香族化合物の一種で、キシレンの構造異性体です。常温で無色透明、特異臭を有する液体で、水には混ざりにくいですがエタノールやエーテルなど種々の有機溶媒には混和します。
エチルベンゼンは石油化学業界においてベンゼンとエチレンを原料とした触媒反応によって製造されています。また、構造異性体であるキシレンから分離して取り出す製造法もあります。
エチルベンゼンは消防法の危険物第四類 第二石油類に該当するほか、特定化学物質第二類にも該当しています。その他にも種々の法規制に該当する物質であるため、各法規制を遵守した取り扱いが求められます。
エチルベンゼンは低級アルキルベンゼンの一種です。一般的にはエチレンとベンゼンを原料とした触媒反応によって作られていますが、キシレンから分離することで製造することもあります。
エチルベンゼンは主にスチレンモノマーの原料として使われています。その他に、塗料や接着剤、インキなどの溶剤としても用いられています。また、上記の通りキシレンにもエチルベンゼンは一定量含まれており、灯油やガソリンにも1%程度含まれています。
エチルベンゼンはトルエンやベンゼンなどの低分子芳香族化合物と同様に引火性の高い液体で、消防法の危険物第四類 第二石油類に該当します。毒物及び劇物取締法には該当していませんが、人体への有害性があることから、労安法の特定化学物質の第二類に該当するほか、表示・通知対象物質にも該当しています。したがってエチルベンゼンを使用する事業場はリスクアセスメントを行う必要があります。
その他、エチルベンゼンはPRTR法の第一種指定化学物質であるなど、種々の法律が適用される物質です。使用前には最新のSDSを確認の上、適切な取り扱いを行うことが求められます。
参考文献
https://www.env.go.jp/chemi/report/h14-05/chap01/03/06.pdf
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/dt/pdf/CI_02_001/hazard/hyokasyo/No-72.pdf
https://www.env.go.jp/chemi/report/h27-01/pdf/chpt1/1-2-2-02.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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