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HDDについての概要、用途、原理などをご説明します。また、HDDのメーカー3社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
1993年~2019年に日本化薬株式会社医薬研究所にて医薬品の研究開発、各種生体試料の分析に従事。危険物取扱者、放射線取扱主任者として施設管理業務も担当。2019年に同業他社に転職、現在まで同様の業務を担当。専門書執筆・翻訳・校閲活動も行っている。>LinkedIn: h
HDDとは「Hard Disk Drives」の略で、外部記憶装置として代表的な装置です。
電源を落としてもデータが消えない性質を持つ不揮発性の記憶装置です。磁性体を用いた金属のディスクを複数枚重ねた構造となっており、これを高速に回転させて磁気ヘッドを近づけ、磁性体を磁化させることで、データの読み書きを行っています。
データの読み書きをする際に、磁気ヘッドとディスクを近接させるため、振動には弱い構造です。大量のデータを扱うため接続には通信の高速性が求められ、SCSIやIDE、SATAなどの規格が使われています。かつては外付けHDDとの接続にもSCSIやSATA規格を用いたケーブルが使われることが多くありました。
しかし、近年USB接続によるデータ転送の高速化が進んだため、外付けHDDの接続にはUSBが使用される場合も増えてきています。
HDDは大容量記憶装置として、パソコンのデータを保存する装置に多く用いられています。また、パソコン以外にも外付けの記憶装置やサーバー、ネットワークドライブや家電のハードディスクレコーダー、ゲーム機など、電子機器には広くハードディスクが使用されている状況です。
近年では、SSDの容量が大きくなってきたことにより、従来HDDが担っていた役割をSSDが担う場合が増えています。HDDは磁気ディスクを用いていますが、SSDは半導体素子を使ったNAND型フラッシュメモリにデータを記録します。
SSDと比較したときのHDDの利点は、大容量のものを廉価に調達できることです。そのため、頻繁に読み書きを行う記憶装置にSSDを、データを二次的に保存する記憶装置にHDDを充てる使い方が増えてきています。
ハードディスクは、一般的にディスク、モーター、磁気ヘッド、制御回路などから構成されています。ハードディスクでは、一枚のディスクをプラッタと呼びます。プラッタの表面には磁性体が塗布してあり、これに磁気的にデータを記録する仕組みです。データ容量を得るため、複数のプラッタを重ねて搭載するのが一般的です。
ハードディスク内には、動作させるためのモーターが搭載されています。モーターの種類は2つあり、1つはプラッタを回転させるモーターです。これはスピンドルモーターと呼ばれます。これが高速回転できるほどデータの読み書きが速くなるため、この回転数が性能表示されることがあります。もう1つは磁気ヘッドを動かすためのアームを駆動するモーターです。
磁気ヘッドは、ハードディスクにおいてプラッタ上のデータを読み書きするためのものです。プラッタが複数あるために、磁気ヘッドもそのプラッタの数に応じて搭載されます。データを書き込む原理は、電流を用いてプラッタ表面の磁性体に磁力を与えることにより、データを書き込むものです。
磁力 (磁石のS極とN極の向き) がどちらを向いているかがデジタル記録の0と1の情報に対応します。読み取りの際には、プラッタ上の磁場の影響により変化する抵抗値をもとにデータを読み取ります。
内蔵HDDと外付けHDDで選び方の着眼点が異なります。
パソコンの自作や、デスクトップパソコンの性能向上のために内蔵HDDを購入することがあります。まず、自作または交換しようとしている環境の接続規格 (IDEやSATA) を確認し、適合するものを選びます。
次いで、ディスクサイズは3.5インチと2.5インチがありますが、おおむね3.5インチが標準デスクトップPC用であり、2.5インチがノートPCあるいは省スペースデスクトップPC用です。デスクトップPCの3.5インチ用スペースにマウンタを設置して2.5インチディスクを組み込むこともできます。
容量は使用目的に合ったものを選択します。不必要に大容量なものはコストが高くなります。ディスクの回転数は7,200rpmと5,400rpmが主です。高速に回転するほどデータの読み書きが速くなる一方、高額で発熱も大きくなります。用途を考慮し、高速の読み書きが必要かによって選択するとよいでしょう。
外付けHDDには、据え置き型とポータブル型があり、持ち運びをするのか、しないのかによって選択します。据え置き型は重く持ち運びに適さない一方で安価であり、ポータブル型は軽量で、持ち運び中の衝撃対策が考慮されているためです。
外付けHDDに接続するインターフェースは、接続機器に応じて選択します。接続規格はUSB、Thunderbolt、eSATAなどがあります。USBなどは世代によって通信速度が大きく異なるため、詳細に使用を確認し、期待する通信速度に対応したものを選択するとよいでしょう。
参考文献
https://www.elecom.co.jp/pickup/column/storage_column/00015/
https://www.brain-network.ne.jp/hdd_data/hdd001.html
https://www.pc-master.jp/words/hdd.html
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