無給油ワッシャについての概要、用途、原理などをご説明します。また、無給油ワッシャのメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。無給油ワッシャ関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:近畿軸受販売株式会社となっています。
無給油ワッシャとは、主にスラスト荷重を受ける滑り軸受で、潤滑油が不要なワッシャです。
スラスト荷重とは、回転軸の前後方向と平行な方向に左右する荷重のことで、アキシャル荷重とも呼ばれます。ワッシャは回転体の側面の摺動を、面で受けて支えます。
無潤滑ワッシャは、グリスの塗布や潤滑油の供給ができない環境において使用される部品です。無潤滑ワッシャの材質に、潤滑機能を有する成分などを含むことによって、無潤滑環境でも滑り摩擦の低減や摩耗の抑制などの機能を発揮します。
無給油ワッシャはグリスの塗布や潤滑油の供給ができない環境において、回転体のスラスト荷重を支える部位に使用されます。自動車部品、食品・環境関連、輸送機器、土木・建設機器、産業機械・精密機器、遊技機器、スポーツ・レジャー機器、OA・情報機器、家庭製品、生活環境機器に、無潤滑の軸受部品が使われています。
無給油で使う軸受にはブッシュもありますが、ブッシュはスラスト荷重と90°の角度をなすラジアル荷重を支える軸受です。ワッシャとブッシュは支える荷重の方向が違うだけで、無給油ワッシャも無給油のブッシュも使われる環境や目的に違いはありません。
グリスの塗布や潤滑油が供給できない環境には、衛生面や真空環境も挙げられます。真空とは、特に気圧が低い状態です。通常のグリスでは蒸発してしまうため、無給油ワッシャや無給油ブッシュが選ばれます。
無給油ワッシャは材質に潤滑機能を有する成分を含むことによって、荷重を受けながら回転体の摺動による摩擦を低減させます。無給油ワッシャの材質には大きく2つに分けられ、樹脂系と金属系の2種類です。
樹脂系のワッシャでは、まず四フッ化エチレン樹脂 (PTFE) に充填材を混合した材料などが用いられます。他に用いられる樹脂材料はポリアセタール樹脂 (POM) 、スーパー・エンジニアリング・プラスチックであるPEEKなどです。
金属系の無給油ワッシャには、固体潤滑剤入りのものと、焼結含油系のものがあります。焼結含油系は、さらに銅系と鉄系に分類できます。固体潤滑剤や焼結の空孔に油を含ませることによって、潤滑機能を確保しています。
無給油ワッシャの特徴は、一般的には潤滑が必要な滑り軸受にもかかわらず、潤滑しなくても使用できることです。通常のワッシャを使用する際には、荷重による摩擦抵抗から起こる熱での焼き付きや摩擦を防ぐため、オイルやグリスなどの潤滑油が使用されます。
一方で、無給油ワッシャの場合は、潤滑油なしでこの荷重を受け、摩擦を軽減することが可能です。また、通常の使用条件において無給油ワッシャは、無給油ブッシュと呼ばれるオイルレスの軸受けを併用して使用します。
これらの製品が潤滑油を必要としない原理は製品によって異なりますが、摩擦面に固体の潤滑剤を埋め込んだり混ぜたりすることによって摩擦を軽減しているケースが最も一般的です。潤滑技術の進歩に加えて加工技術の進歩により、高精度の真円でワッシャが製造できるようになったことも無給油ワッシャの普及に寄与しています。
無潤滑ワッシャだけでなく全ての機械部品に関するものですが、国際的にも環境負荷物質の規制があります。現在生産する製品においては、環境負荷物質を使用しない製品づくりが必要です。
1. RoHS指令
RoHS (ローズ) 指令とは、「Restriction of the use of certain Hazardous Sustances in electrical and electric equipment」というEUの法律で「電気・電子機器における特定有害物質の使用制限」と訳されます。電気・電子機器のリサイクルを容易にするために定められました。現在では10物質を制限しているため、「RoHS10物質」といった表現も使われることがあります。
2. ELV指令
ELV指令はEUの廃自動車に関する指令です。Cd、Pb、Hg、Cr+6の4物質の含有が禁止されています。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年3月の注目ランキングベスト1
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 近畿軸受販売株式会社 |
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