バキュームコントローラとは
バキュームコントローラとは、計測環境の真空度を一定のレベルに保つための制御装置です。
真空コントローラとも呼ばれます。真空度を計測するためのセンサーと、制御用の電磁弁、計測環境および真空ポンプとの接続バルブが一体となっています。センサーでの計測から真空度の制御・管理までを一台で完結して行えるのが大きな特徴です。機能がひとつにまとまっていることで、真空度の監視をはじめ、バキュームコントローラ自体のメンテナンスも容易です。
バキュームコントローラの使用用途
バキュームコントローラは、計測環境の真空度を制御する装置なので、真空度を一定に保ちたい環境で使用されます。
密閉容器内の真空度測定・制御のほか、室内全体の圧力測定にも使用されます。耐薬品性のあるセンサー (セラミック製など) を用いることで、大気以外の圧力も計測・制御可能です。
バキュームコントローラの原理
バキュームコントローラは、圧力センサーによって絶対圧を測定し、真空ライン用と大気開放用の電磁弁によって制御を行い、真空度を一定に保っています。構造としてはセンサー、電磁弁、バルブが一体化されており、別途制御機器を必要としないという特徴があります。バキュームコントローラを測定したい密閉容器や環境と真空ポンプの間に接続することで、真空度の計測から密閉容器や環境の圧力制御までをまとめて行えます。
制御の際に用いられる値はセンサーでの計測値となるため、センサーの精度が重要です。そのため、センサーの点検や必要に応じた交換といったメンテナンスが大切です。互換性をもたせることでセンサーのみの交換が可能なメーカーもあります。材質はセラミック製のものやシリコン半導体センサーなどがあり、大容量の真空容器にも対応可能なセンサー分離型のものや、腐食性ガスにも対応可能な耐腐食型もあります。
背面などに取付クランプが付いたものもあり、既存の支柱等への固定も容易です。また、制御の過程で回収した溶媒などの突沸を防ぐ機構や耐溶媒性に優れた材質の工夫などがなされています。停電時での動作が可能な製品もあります。
参考文献
https://www.sibata.co.jp/products/products2708/
https://www.tgk.co.jp/products/list.php?category_id=163
https://www.ika.com/ja/Products-Lab-Eq/Vacuum-csp-158/