トレーラー

トレーラーとは

トレーラー

トレーラーとは、トラクターのような牽引車に引っ張られている車輛のことです。

トラクターとセットでトレーラーと呼ばれることもありますが、大きな違いは動力です。トラクターにはエンジンが付いているため自走でき、トレーラーはできません。トレーラーは、非牽引車とも呼ばれます。

トレーラーはサイズが決まっており、簡単にサイズを変更できません。トレーラーは連結して牽引される側になるため種類が多く、用途によって違うトレーラーを選択するだけで機能を変更可能です。

基本は4輪とも空気を入れたタイヤを装備していますが、不整地を考慮して履帯装備したタイプもあります。タイヤと履帯の両方を用いた反履帯トラクターも広く使われてきました。

トレーラーの使用用途

トレーラーには非牽引車として各種機能があるため、目的によって使用用途が異なります。例えば、農業機械にはコンバイントレーラーがあります。刈り取った作物の収穫に特化したトレーラーであり、トラクターによって牽引されて持ち込まれ、稲作で利用されてきました。

トラクターにGPSなどを装備させて自動運転し、トレーラーの機能を使う場合もあります。大規模農場などで研究されている方法で、有人のトラクターと組み合わせることでトレーラーの複数の機能を少人数で発揮可能です。

特にトラクターの大型化が進んでいるため、トレーラー側も重量があっても多機能なトレーラーを利用できるようになりました。

トレーラーの特徴

長所

トレーラーを利用することで、色々なものを積載しやすく、移動スピードも向上します。農業で発生する運搬作業を効率的に行えるのが最も大きな長所です。

また、貨物車部分には重量税がかからず、複数のトレーラーをトラクター1台でけん引すると税金が安いです。1台のトラクターでも複数のトレーラーと連結可能で、効率的に輸送できます。さらに、トレーラーはトラックと比較して回転半径が小さく、右左折が長さの割に容易です。

短所

トレーナーの短所は、導入するのにコストがかかることです。また、公道を走る場合は、牽引免許が必要になります。農耕用のトラクターなど大型特殊自動車で牽引する際は、牽引免許だけでなく、大型特殊自動車免許も必要です。

トレーラーの種類

主にトレーラーはセミトレーラーとフルトレーラーの2種類に分類可能です。それ以外にも、両引きタイプのトレーラー、ポールトレーラー、連動ステア付トレーラー、傾斜台付トレーラーなどもあります。

1. セミトレーラー

セミトレーラーは日本でよく使われているトレーラーです。セミトレーラーには前輪がなく、後輪のみでけん引されます。トラクタに連結した走行が前提で作られている構造です。地面に補助輪を接地させると自立します。

コンテナ輸送に用いるコンテナ型や液体を輸送するタンク型などのボディタイプがあります。

2. フルトレーラー

フルトレーラーには前輪と後輪が付いており、トレーラーのほとんどの荷重を支える構造です。複数連結して移動でき、種類でトレーラーを分けられるため、搬送量が多いときに便利です。

フルトレーラーの構造はドリー式とセンターアクスル式に分類できます。ドリー式は前軸台車であるドリーを前輪に取り付けたフルトレーラーです。台車には旋回機能があり、左右に前輪が曲がります。センターアクスル式は車軸がトレーラーの中心に集中しています。セミトレーラーに似た動きをするため、ドリー式と比べて運転が容易です。

フルトレーラーは日本ではあまり見かけませんが、連結によって一回でセミトレーラーより大量の荷物を運べます。

3. 両引きタイプのトレーラー

前からと後からのいずれからでもけん引可能なトレーラーです。

4. ポールトレーラー

ロケットや鉄道車両のような長い貨物を運ぶ際に用いられます。

5. 連動ステア付トレーラー

車両のハンドルを切ったときにトレーラーのタイヤも曲がります。

6. 傾斜台付トレーラー

広い幅の荷物を運送する際に荷台の角度を変更可能です。

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