サブソイラー

サブソイラーとは

サブソイラーとは、心土と呼ばれる水田の作土の下にあるすき床層や、地表から30cm程度にできる固い土の硬盤層を破砕する機械です。

心土破砕機とも呼ばれます。サブソイラー施工によって、土中への水分の浸透性を上げることができます。土壌内が改良され、多くの空気を含むようになるため、作物への酸素供給も増えます。

定期的なサブソイラーの施工によって、土中の水分量や酸素量が調整され、通気性、通水性がよくなり、作物を栽培するための良好な環境を作り出すことが可能です。サブソイラーは、水田や畑の過湿にも乾燥にも、改良を施すことができます。

トラクターに装着して牽引することによって効力を発揮しますが、よりサブソイラーの効果を高めるために羽根がついたもの、低馬力のトラクタで牽引可能なものなど、水田や畑の状態によって使い分けが推奨されています。

サブソイラーの使用用途

サブソイラーは、心土や硬盤層を含む耕盤を破砕する際に使用されています。圃場で大切な縦横に溝を作ることで、通気性、通水性が良くなります。ただし、サブソイラーの施工だけで土壌のすべての問題が解決されるわけではありません。地下に通水空間を設ける暗渠工事と共に行うのが、効果を最大限にする方法です。

サブソイラーには、振動型と非振動型があります。振動型は低馬力のトラクターでも深く耕起することが可能です。非振動式の場合は、より強い力が出る牽引タイプの大型トラクターが必要です。振動型は、ハウス内でも使用することができます。

非振動型は、40cmの耕起でナイフ数によって異なりますが、20~70馬力のトラクターが必要です。サブソイラーは、水はけを良くしたい、作物への酸素の供給を増やしたい、作物の収量を増やしたい、栽培できる作物の種類を増やしたいなどの悩みを解決したいときに有用です。

サブソイラーの特徴

長所

  • 水はけ (排水性) が向上する
  • 作物へ酸素が届きやすくなり、土壌が改善される
  • 上記の理由により、作物の収穫増につながる
  • 土壌が改善され、栽培できる作物の種類が増える
  • 一度購入すれば、長期間使用できる

短所

サブソイラーには、長所だけでなく短所もあります。以下の点に注意して使用することにより、効果を最大限に発揮できます。

  • 暗渠 (あんきょ) 工事がされている圃場でないと効果が少ない
  • 破砕効果はハーフソイラやプラソイラに劣る
  • 深く耕起する場合にトラクターの馬力が必要

サブソイラーの種類

サブソイラーの種類は、ナイフの本数によって分類できます。ナイフの本数や耕起の深さは、取り付けるトラクターの馬力に影響する重要なものです。

大まかな基準として、耕起深さ40cmで使用する場合はナイフ1本で20馬力程度、ナイフ2本で30~40馬力、ナイフ3本で50~70馬力のトラクターに取り付けます。

圃場の状態などの要因でも理想の馬力は異なってくるので、購入する際は必ずメーカーに確認することをおすすめします。

サブソイラーの選び方

使用する圃場の広さや所有しているトラクターの馬力から、最も作業効率の良いサブソイラーを選ぶ必要があります。ナイフの本数が多ければ、作業時間の短縮につながるため、広い圃場にも適しています。しかし、トラクターの馬力が基準を満たしていない場合は、ナイフの本数が少ないものを使用する必要があります。

また、暗渠処理が施されていない圃場では、弾丸というアタッチメントが装着できるサブソイラーを選ぶと良いです。弾丸というアタッチメントを使用することにより、弾丸暗渠という簡易的な暗渠を作ることが可能です。暗渠の設置されていない圃場でもサブソイラーの効果を発揮できます。

サブソイラーの使い方

非振動型のサブソイラーはPTO軸動力を使用しないため、ナイフを入れる深さを調節し、ナイフを土に刺した状態で圃場を走行します。振動型のサブソイラーはPTO軸動力を使用するため、PTOの調節も必要になります。

PTOの動力を上げ過ぎると、トラクターへの負荷も大きくなります。マニュアル通りに使用することが重要です。弾丸暗渠を掘る場合は、まず出発点に穴を掘る必要があります。掘った穴に弾丸を装着したサブソイラーを入れ、トラクターで走行します。

より良好な圃場を保つためにも、サブソイラーは定期的に施工することが理想です。作付け前や収穫後の圃場で、年1回~2回施工するのが一般的と言えます。

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