定量供給装置

定量供給装置とは

定量供給装置 (英: constant feeding) とは、設定した一定量の原料を連続的に供給する装置です。

原料には粉体や液体があり、一定量を供給する部分は、ロードセル式、テーブル式、スクリュー式、ロータリ式、振動式など様々です。多品種ライン・少量生産ラインでの歩留まりの向上・品質の安定・作業性向上などに効果があります。

また、簡潔な構造なので清掃や点検などのメンテナンス作業も容易です。塗料、食品、薬品、ファインケミカル、樹脂成形などの製造や廃棄物処理の工程で用途があります。

定量供給装置の使用用途

一定量を連続して供給できるため、原料供給、生産加工ラインでの定量供給、大学や研究機関での研究開発装置などの分野で使用されています。食品、薬品、肥料、塗料などの製造、燃料、廃棄物処理なども用途の1つです。

例えば、食品や薬品の工場では製造過程で原料の粉体を供給します。燃料設備では補助的に一定量の燃料を供給し、焼却設備では薬品やスラリーを供給します。

また、1つの貯留サイロに対して供給口が複数あるため用途に合った定量供給装置を選ぶことが大切です。超微量の定量供給装置があります。供給量が、0.05~100g/min程度のものです。

定量供給装置の原理

定量供給装置は、原料を貯留するするサイロ部分、供給量をはかる供給装置、原料を送り出すシュート部分などで構成されます。原料を供給するまでの流れは、中心のサイロに原料を貯留して、供給量に誤差が発生しないよう密度を均一な状態にするために攪拌します。

そして、一定の供給量を満たした後に供給口に排出されます。定量供給装置は、大きく分類すると、重量式と容積式の2種類です。

1. 重量式定量供給装置

重量式定量供給装置は、バッチ計量方式と連続計量方式があります。

バッチ計量方式
バッチ計量方式は、一定間隔で定重量になるように供給します。

連続計量方式
連続計量方式は、ロスインウェイト式やベルトスケール式が代表的です。重量を測定する方法は、ロードセル方式が多く使用されます。

  • ロスインウェイト式
    ロスインウェイト式は、減量計量方式と呼ばれ、計量モードの1つです。供給装置を秤に積載し、充填する原料と合わせて重さを測定し、重さが変化すると供給装置の運転速度を自動的に調整します。全体の重さは徐々に減少し、残量管理も可能です。重量フィードバック方式の供給システムです。
  • ベルトスケール式
    ベルトスケール式は、ベルトにかかる荷重を測定し、供給量が一定になるようにベルト速度を制御します。粒体、繊維状物、フレークなどに適しています。

2. 容積式定量供給装置

容積式定量供給装置は、テーブルフィーダ、スクリューフィーダ、振動フィーダ、ロータリーフィーダなどの種類があります。

テーブルフィーダ
テーブルフィーダは、回転運動式供給装置の1つです。円筒状ホッパーの下部に取り付けられた円板、又はかき取り用の羽根が回転して、粉体を一定量搬出する装置です。

スクリューフィーダ
スクリューフィーダは、円筒またはU字状の流路の中に、ら旋状に設けられた羽根をもつ軸が回転することによって、粉体を移動させる装置です。

振動フィーダー
振動フィーダーは、流路を振動させて粉粒体を搬送・供給する装置です。振動の駆動は、電磁式や機械式を使い、斜め方向の振動で前方に搬送します。

ロータリーフィーダ
ロータリーフィーダは、回転運動式供給機の代表的なもので、円形の筒内を回転羽根にて粉体を供給します。粉体用のほか、空気輸送専用もあります。供給量は、羽根が1回転する容積と回転速度によって決まります。

定量供給装置のその他情報

定量供給装置のメリット

1. 一定量の連続供給
次工程に原料を定量供給することで、安定した効率的加工が可能になり、品質が向上します。   

2. 貯留部の攪拌によるブリッジ防止と均質化
フィルム系や比重の軽いプラスチックの粉砕品、粉体などの場合、貯留部分のタンク内でブリッジが起きやすくなりますが、羽根などで常に攪拌するのでブリッジ発生が防止可能です。また、むらがある原料の場合、撹拌により均質化されるため、品質向上の効果が期待できます。

3. 自動化が可能
原料の供給が自動化され、無人化・省人化が可能です。

参考文献
https://www.aishin-nanotech.co.jp/kyokyu.html

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