接点監視装置とは
接点監視装置とは、故障信号や運転信号などの情報をネットワーク上の端末から監視して制御する装置です。
接点とは電気的な接続点を指し、スイッチやリレーなどがこれに該当します。接点監視装置はこれらの接点状態を監視し、開または閉などの状態変化を検知します。これにより、機械の故障・異常あるいはセンサーからの信号が期待通りでない場合など、問題が発生したときに迅速に対処することが可能です。
近年ではネットワーク環境経由で信号を取り込む製品が多いです。web上で行うため、遠隔でも監視可能で、異常事態を素早く感知できます。データも収集可能なため、改善のための分析用情報を得ることも可能です。
接点監視装置の使用用途
接点監視装置は様々な産業や施設で使用されます。以下はそれぞれの分野での主な使用用途です。
1. 製造業
製造業では製造工程中の機械や装置の接点を監視し、異常を検出して生産ラインの停止時間を最小限に抑えます。また、機械の異常を検知し、故障の早期発見や予防メンテナンスを行う際にも使用されます。これにより、製造工程の効率化や省力化が可能です。
2. エネルギー産業
エネルギー産業において、発電所や変電所などにおいて使用されます。電力設備や送電網の接点を監視し、異常を検出して電力供給の安定性を確保します。また、発電機や変電設備の接点を監視し、安全性や効率性を向上させることも可能です。
3. オフィスビル
オフィスビルでは照明やエアコンなどの電気設備の接点を監視する場合に使用されます。異常を検出して消費電力の管理や省エネルギーを促進することも可能です。また、セキュリティシステムの機器やセンサーの接点を監視し、不正侵入や火災などの異常検知にも使用します。
4. 商業施設・公共施設
ショッピングモールなどの商業施設または公共施設では、エレベーターやエスカレーターの動作や安全装置を監視し、安全性を確保している場合があります。また、オフィスと同様に、照明や空調システムの接点を監視し、省エネルギーや快適性の向上を図ることも多いです。
接点監視装置の原理
接点監視装置の原理は、接点信号を取得して解釈することで、機械や装置の状態を監視することです。異常が検出されると警告を発し、適切な対処がなされます。入力端子や信号処理ユニット、通信インターフェイスなどで構成されます。
入力端子は接点信号を入力する端子やコネクタです。一般的には入力端子からDC5V程度の電圧を印加し、接点の導通と閉路を監視します。これにより、機械の発信する異常や状態信号を検知することが可能です。
接点監視装置には入力端子からの信号を受け取り、処理するための処理ユニットが内蔵されています。プログラムされたアルゴリズムに従って、接点の状態を監視し、必要に応じて警告や制御を行います。
また、接点監視装置には他のシステムやデバイスと通信するための通信インタフェースを備えていることが多いです。近年ではEthernetポートによる通信が主流ですが、シリアル通信などが使用される場合もあります。これにより、監視データの送受信やリモートモニタリング、制御が可能です。
接点監視装置の選び方
接点監視装置を選ぶ際は、以下のような要素を考慮することが重要です。
1. 入力接点
監視する接点の種類によって、適切な接点監視装置を選択する必要があります。接点にはノーマルオープン (NO) とノーマルクローズ (NC) があるため、どちらの接点があるかを確認します。また、オープンコレクタや機械接点などの種類も存在するため、入力信号を先に確認することが重要です。
2. インターフェイスの種類
インターフェイスの種類も接点監視装置を選ぶ際に重要な要素の一つです。近年ではEthernetによる通信が主流であり、国際的にはModbus/IPやProfinetまたはEthernet/IPなどのプロトコルが使用されます。適切なインターフェイスを選択することでシステムの拡張性やセキュリティが向上し、信頼性のある通信やデータの収集が可能になります。
3. 信頼性
長期間にわたって信頼性の高い動作が期待される場合、信頼性と耐久性が重要な要素となります。信頼性の高いメーカーからの製品を選択し、耐久性のある構造や材料を持つ製品を選ぶことが重要です。
参考文献
https://www.i-netd.co.jp/products/switch_lan/cassist_io/
https://www.i-netd.co.jp/products/foma/ip3-fp20/
https://www.i-netd.co.jp/products/switch_lan/cassist_i4o4/
https://www.ooi.co.jp/product/technology/equipment_monitoring