GPUサーバーとは
GPUサーバーとは、GPUを搭載したサーバーのことです。パソコンとGPUサーバーをつなげると、データの計算処理速度を速めることができます。GPUサーバーは会社等で共有してつないだパソコン全体の処理スピードを上げることができるので、パソコン単体とは比較にならないほど膨大な作業を効率化しています。
近年、AIによるディープラーニングを活用した開発や3Dデータ、VRといった容量の大きい重いデータのやり取りが増えており、膨大な量の計算処理が求められるようになっています。GPUサーバーはこうしたデータの処理に利用されています。
GPUサーバーは高価なので、いきなり導入することに悩む場合はレンタルすることも可能です。
GPUサーバーの使用用途
GPUサーバーは、大量のデータを並列的に計算させることができ、パソコンの処理スピードが上がるので、そうした需要がある現場で利用されています。なかでも利用されているのが商用のAIのディープラーニングを開発する現場です。ディープラーニングをおこなうには大量のデータをインプットさせ、データを予測させる計算が膨大に必要になります。そこでGPUサーバーが利用されています。
ほかにも、石油ガス業界のシミュレーション、流体計算、高度な解析システム、3DCGの製作、気象シミュレーションなど、搭載しているCPUやGPUだけでは能力が足りない場合にGPUサーバーが活用され、正確で速い計算が求められるところで重要な役割を担っています。また、企業などでテレワーク等を行うためにもGPUサーバーが活躍しています。スーパーコンピュータの利用時にもGPUサーバーが併用されています。
GPUサーバーの用途は広く、VRやAR、仮想空間等を開発するためには、ほぼ欠かせなくなっています。こうしたデータを利用するコントローラからの指令をCPUで処理し、画面上でキャラクター等が動く画像処理をGPUがおこなっています。IT業界においては多様なニーズが急増しており、これらの発展においてもGPUサーバーは切り離せません。
GPUサーバーの原理
GPUはもともとGraphics Processing Unitの頭文字を省略したものです。GPUは近年のパソコンにCPUとともに搭載されている半導体チップで、おもに映像処理をおこなっています。
CPUが連続的な計算処理をおこなうのに対し、GPUは並列的な計算処理をおこなうことができるため、CPU単体よりも処理スピードをときに数倍～数100倍まで早くすることができます。そこで、GPUで画像処理だけをおこなうのではなく汎用的に計算をさせるGPGPUが登場しました。画像処理に必要な計算はそもそも膨大なので、GPGPUを利用して画像処理だけではない計算をさせると処理が早いことが注目されてきました。
そこで次に、さらに容量を大きくしGPUを搭載したGPUサーバーが登場しました。GPUサーバーは各パソコンとつないでGPUサーバーで計算処理を並列的におこなうことができ、全体として桁違いにスピードを上げることができます。メインプログラムはCPUで実施されており、GPUサーバーでは単純な計算を並列しておこなっています。
GPUサーバーの選び方
GPUサーバーはまず必要となる容量と作業内容を考慮して決めましょう。搭載したいGPUを決めてからサーバーを検討することも可能です。また、GPUサーバーは横50cm程度×縦80cm程度とそれなりに大きいため設置場所も確保する必要があります。GPUサーバーの価格は数十万～数千万と容量や何基設置するかに応じて高額になりますので、予算との相談が必要です。
個人でGPUサーバーを利用したい場合には手ごろに契約ができるクラウドサービスがおすすめです。契約が簡単で初期費用が抑えられるため、価格の面でも試しやすくなっています。設置する必要がないため、すぐに利用開始できる点でも魅力的になっています。