簡易トイレとは
簡易トイレとは非常用トイレとは異なり、便座と汚物袋、凝固剤で構成されています。そのため、座って用を足すことが難しい方にも適しており、災害時にも使用可能です。また、介護用としての使用を想定している製品も展開されている点においても非常用トイレとは異なる点です。
災害用の簡易トイレは基本的に便座としてプラスチックや段ボールを使用します。そのため、耐荷重に制限がある場合が多いです。100㎏以上耐えられる製品が多いですが、耐荷重は確認する必要があります。
介護用の簡易トイレは介護される方の事を想定して造られているため、手すりの有無やキャスターの有無など、幅広い商品が展開されています。そのため、購入される際は使用用途及び使用される方の特徴に合わせて購入することが必要です。
簡易トイレの使用用途
簡易トイレは非常用トイレ同様、主に災害時に使用します。一般的な水洗トイレとは違い、水が使用できない場合でも排出物を処理することができます。そのため、災害時の使用はもちろん、日々の生活の中でもすぐにトイレに行けない場合に使用することができます。
また、簡易トイレは災害時の使用以外にも、歩行が難しく自力でトイレまで行くことができない方にも適しています。簡易トイレによってはキャスターが付いている製品もあり、自在に設置位置を変えることが可能です。そのため、介護施設などで使用されている製品もあります。
簡易トイレの原理
災害時に使用する簡易トイレは排出物を処理する汚物袋、排出物を凝固させる凝固剤、便座で構成されています。排出物を処理する原理は非常用トイレと同様で、凝固剤によって排出物を処理します。
また、災害用の簡易トイレにはプラスチックや段ボールなど、紙製の組み立て式の便座が付属しています。プラスチック製の便座の場合は耐久性が高いことがメリットで段ボールなどの紙製品の場合は安価で汚れた際にすぐに捨てられることがメリットです。
介護用に使用する簡易トイレの場合には、水洗トイレと同様に水が流れる製品や災害用トイレと同様に凝固剤を使用する製品などさまざまな製品が展開されています。
簡易トイレの種類
簡易トイレの種類は主に設置式と組み立て式の2種類が展開されています。設置式の簡易トイレは設置するだけで使用可能です。そのため、介護用として使用されることが多いです。また、凝固剤で排出物を処理するのではなく、コンポストや乾燥・焼却機能によって排出物を処理可能な製品も展開されています。
組み立て式の簡易トイレの場合はプラスチックや段ボールの簡易便座を組み立てて使用します。そのため、軽量で持ち運びやすいことが特徴です。場所を選ばず使用可能なことがメリットで主に災害時に使用されます。
また、組み立て式の簡易トイレは設置式に比べ、安価で購入できることもメリットの1つです。基本的には3000円程度で購入できる製品が多く展開されています。
簡易トイレの選び方
簡易トイレは用途を考えて選ぶことが重要です。介護用として簡易トイレを選ぶ際には主に2点確認することが必要です。
まず、確認すべきことは使用状況に合わせて移動可能かどうかです。介護用として使用する場合は状況に合わせて移動できることが好ましいです。そのため、キャスター付きの製品などを選択すると良いでしょう。キャスターが付いていることで介護用ベッドの傍や、移動先での使用にも対応することが可能です。
2つ目は簡易トイレに安定感があるかどうかです。介護用として使用する場合には足腰が弱い方や座った状態を保つことが厳しい方に使用されることも想定できます。その場合、立ち上がる際にトイレに体重がかかり、転倒してしまう可能性があります。転倒を未然に防ぐためにも、介護用として簡易トイレを選ぶ際には安定性がある製品か確認することが必要でしょう。
また、手すりが付いている製品を選ぶことも安定性の向上に繋がります。手すりが付いていることで座る際、立ち上がる際に正しい方向に体重がかかりやすく、転倒を防止できます。
災害用として簡易トイレを選ぶ際には軽量かつ簡単に設置できるか確認する必要があります。災害時に使用する場合は素早く設置し、用を足せることが望ましいです。
また、製品によってはプライバシーを保護するための仕切りやテントが付属しているものもあります。災害時に使用する場合、避難所など既設のトイレが設置されている個室にて使用することも可能ですが、必ず使用できるとも限りません。そのため、屋外での使用も考慮してプライバシーを保護できるテントなどが付属している製品を購入することで安心して使用することが可能です。