ランナーステンレス

ランナーステンレスとは

ランナーステンレスとは、鋼板の表面に特殊な加工をすることによって摩擦抵抗を下げ、滑りを滑らかにしたものです。

加工によって強度が増すため、同じ強度であっても板厚を薄くすることが可能です。軽量化・コストダウンに貢献しています。

この技術を逆の方面へ利用し、摩擦抵抗を上げることで滑り防止機能を持った鋼板「すべらんなー (登録商標) 」の開発にもつながりました。滑り防止によって、転倒事故防止や清潔な環境づくりに活かされています。

ランナーステンレスの使用用途

摩擦抵抗を下げることによって、移動がスムーズになるものに使用されています。使用例としては、精米機のシューター・ホッパー、自動計量機シューター、袋詰機ランナーテーブル、プレス機のシューター、自動販売機のシューター、写真現像機のランナーテーブルガイド、冷蔵ショーケースの棚板、ショーケースの底板、公園の滑り台などです。

また、静電気によるフィルムや紙の貼りつきを防止するため、包装機のランナーテーブル、印刷機のランナーテーブル、製本機のランナーテーブルに使用されています。

ランナーステンレスのその他情報

ランナーステンレスの特徴

静電気によるフィルムや紙の貼りつきを防止するため、板上からのピックアップが容易になります。摩擦抵抗が下げているため、滑らかに滑ります。加工形状の特性上、点や線で接触するものよりも面で接触するものの方が滑り性の向上効果が発揮されます。この技術を逆方向に利用し、摩擦抵抗を上げることで滑り防止機能を実現できます。

ステンレス製のため高耐食性を持ち、加工前後で傷つき性が改善されます。表面を凸凹にするエンボス加工により強度が増しているため、同じ強度であっても板厚を薄くできます。板厚を薄くすることで、軽量化・コストダウンに貢献しています。

意匠性が優れており、鋼板の表面に模様・社名・商品名・マークなどを描くことができ、線幅0.2ミリメートルの描画が可能です。様々な成形加工も可能であり、折り曲げ加工、密着曲げ加工、穴あけ加工スポット溶接、Tig溶接、パイプ加工が例として挙げられます。加工形状により主な鋼板の板厚は0.25~2.0ミリメートルとなっています。

参考文献
https://www.atengineer.com/pr/mag-library/20140709001.html
https://business.atengineer.com/takasago/solution02.htm
http://mibsus.com/wp-content/uploads/2018/07/P34-35.pdf

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