チューブヒーターとは
チューブヒーターとはシリコンゴムチューブ、フッ素樹脂チューブにシリコンラバーヒーターを巻き付けたヒーターのことです。
シリコンラバーヒーターの応用製品として発明されました。柔軟性に長けており、配管に使用すれば液体や気体を保温することが期待されます。シリコンラバーヒーターとは柔軟性の面で難のあった金属ヒーターに代わる面状発熱体のことです。従来の面上発熱体はカーボンが主に使用されているのに対し、シリコンラバーヒーターはニッケル合金抵抗線をパターン化しており、需要に合わせて製作することができます。
チューブヒーターの使用用途
チューブヒーターの使用用途は文字通りチューブを温めることです。加熱するというよりは保温を目的とされています。
耐薬品性では鉱物油、水、塩酸、アンモニア水、ガソリン、有機溶剤には条件も関係してきますが、耐性があります。また使用上の注意もいくつかあります。
屋外の使用は劣化が進む為に避けなければなりません。180度以上の温度には耐性が弱いので、ヒーターは180度以下にして下さい。また上記以外の対薬品性は保証されていません。
チューブヒーターの原理
チューブヒーターの仕組みは上下2枚のシリコンゴムシートの間に抵抗エレメントを配置、内部エアーを取り除いた後に圧縮プレスをして薄いシート状に一体化した構造になっています。発熱線をシリコンゴムを挟む形になっています。ここで使われる発熱線は電気ストーブなどにもよく使われるニクロム線と呼ばれる耐久性の高い熱線となっています。この線に電圧をかけることでシート全体が熱くなるという仕組みになっています。
シートの耐熱温度自体は商品によるものの、180度前後でありますが、発熱温度は全くの別物です。 発熱温度はヒーターの面積×電力密度=W数 という計算式で求められ、W数と温度の関数グラフを見れば発熱温度が求められます。
温度調整は熱電対、白金抵抗体、サーミスタで行われ、ヒーター表面にサーモスタット、温度センサーを組み込むことも可能で過加熱防止です。 過加熱を防止し、きちんと使用すれば柔軟性や耐薬品性があるため長寿命であるので便利な製品であります。
参考文献