メタルカッターとは
メタルカッターとは、金属素材を裁断するためのハサミやカッター類を指す総称です。
主に、手動の手鋏み式とコンプレッサなどを用いた動力式のエアーメタルカッターの2種類が存在します。それぞれのメタルカッターは、用途に応じた切断性能を発揮します。
例えば、補助固定具がセットされたものは安定した切断が可能であり、二枚刀式の2枚刃メタルカッターは美しい切断面を実現可能です。また、穴空けニブラカッターは穴あけ作業に特化しています。
価格帯も手鋏み式は1,000円台からと手頃で、種類も豊富です。メタルカッターは、金属素材だけでなく、厚手ウールや表畳の切断にも対応しており、幅広い用途で活躍します。
メタルカッターの使用用途
メタルカッターは多様な使用用途を持ち、工業や日常生活で大変便利な道具です。主な使用目的として、鉄鋼板やアルミニウム板の裁断が挙げられます。特に、電動式エアメタルカッターは厚手金属板の裁断も可能で、ガルバリウム波板のカット面も美しい断面が得られるため、建材加工において欠かせない工具です。
また、金属や軽金属板だけでなく、塩ビ板やカーペットなどの裁断にも使用できます。リフォームや趣味の工芸作品制作にも活躍しています。比較的柔らかい金属素材、例えばアルミニウムや銅板などを用いた立体製作の際にも使用されることが多いです。
鉄鋼板やアルミニウム板の裁断はもちろん、塩ビ板やカーペットの加工、立体製作における金属素材の取り扱いなど、幅広い分野でメタルカッターは重宝されています。
メタルカッターの原理
メタルカッターは、力学的な原理を利用して金属素材を効率的に裁断できるように設計されています。手動式メタルカッターでは、鋏の柄が長く、テコの原理を活用して薄手鉄板を容易に裁断が可能です。また、固定刃付きのカッターでは、片方の柄だけに体重をかけ押し切ることで、厚手の銅板も切断できます。
しかし、厚みや曲線のある金属板を切断する際には、2枚刃先のメタルカッターが推奨されます。反りを防ぐ効果があるからです。電動式メタルカッターでは、裁断線を2本作り出し、両端を美しくカットすることが可能です。2枚刃先のメタルカッターの特徴として、カッティングと同時に螺旋状のテープダストが出る点が挙げられます。
また、ニブラカッターと呼ばれる電動式メタルカッターは、尖端ロッドを交換することで金属板に穴を空けたり、連続裁断で自由な曲線を再現したりすることが可能です。刃先は、鋼や超硬質合金で作られており、刃こぼれ以外であれば手入れが容易なのもメタルカッターの魅力と言えます。
メタルカッターは、力学的原理を利用した設計や、さまざまな機能を備えた刃先によって、金属素材を効率的に切断する道具です。
メタルカッターのその他情報
メタルカッターと併用される機械
メタルカッターは金属加工に必要不可欠な道具ですが、他の機械と併用することでさらに効率的な作業が可能になります。併用される機械として、主に金属ベンダー、ドリルプレス、金属研磨機が挙げられます。
1. 金属ベンダー
金属ベンダーは、金属板を曲げるための機械です。メタルカッターで裁断した金属板を、所定の角度に曲げることが可能です。建築や金属加工業界でよく使用される道具で、手動式や電動式などさまざまタイプがあります。
2. ドリルプレス
ドリルプレスは、金属板に正確な穴を開けるための機械です。メタルカッターで切断された金属板に、所定の位置に穴を開ける作業を行います。ドリルビットを使用して、安定した状態で正確な穴を開けられるため、金属加工には欠かせない機械です。
3. 金属研磨機
金属研磨機は、メタルカッターで切断された金属の端面を整えるための機械です。切断面がざらついている場合や、バリが残っている場合に使用されます。研磨ディスクやベルトサンダーなど、さまざまなタイプの金属研磨機があります。