ふるい振とう機

ふるい振とう機とはふるい振とう機

ふるい振とう機とは、異なる大きさの粒が混在する試料をふるいにかけ、粒の大きさごとに選別する装置です。

ふるいとして穴の径が大きいものから段々と小さいものを使用すれば、大きい粒から徐々に小さい粒へと分別可能です。

具体的には、穴の経が大きいふるいの下にそれよりも小さい径の穴のもの、その下には更に細かい穴のものを配置します。これらを一度に浸とう (揺り動かす) すれば、粒を大きさごとに選別可能です。振とうを機械的な手段によりおこないい、粒の選別を自動でおこなっています。

ふるい振とう機の使用用途

ふるい振とう機は、さまざまな試料の粒径による選別に使用されます。人の手でふるい分けるよりも早く正確にふるい分けできるため、食品や工業、医療などの分野でも使用されています。

例えば以下のような用途も一般的です。

  • 微小で微量な科学研究用サンプルの分別
  • 大量の土木建築材料の選別
  • 形状や材質が混在するゴミの分別

ふるい振とう機には、揺り動かすためのさまざまな駆動方法や色々なふるいの種類、色々なサイズなどがあり、選別したい試料に合わせて装置を選択可能です。

ふるい振とう機の原理

ふるい振とう機は、簡単に言えばさまざまな大きさのふるいを重ねたものです。一番上を最も穴の径が大きいふるいとし、その下にもう少し穴の径が小さなもの、その下には更に目のこまかいものを配し、下に行くに連れて徐々に目が細かくなるように重ねます。一番上の大きな目のふるいに試料を投入し、重ねた複数のふるいを一度に揺り動かします。

この際、振とうする駆動手段を自動化したものが「ふるい振とう機」です。一体化した複数のふるいである選別部を振って揺り動かし、さまざまな大きさの粒が混在していた試料を粒の大きさごとに選別します。

選別部を揺り動かして振る駆動方式としては、「モーター駆動式」と「電磁駆動式」の2種類の駆動方式が主な方式です。また、選別部を揺り動かして振る方法でも分類されており、「水平振とう式」と「タップ式」とに分けられます。乾いた試料を選別するほか、湿った試料を選別できるふるい振とう機もあります。

ふるい振とう機のその他の情報

1. ふるい振とう機の駆動方法

先ほど述べたように、重ねたふるいである選別部を揺り動かして振る主な方式は、「モーター駆動式」と「電磁駆動式」の2種類です。

モーター駆動式の特徴は、一度に多くの容量の試料を粒の大きさで選別できることです。ただし、機械的な駆動により振るため振動する動きが大きくなり、音が大きく騒音の問題も生じます。

一方の電磁駆動式は、振動の幅の微調整が効くことが特徴です。振動する動きを小さく設定できるため、微細な素材の分別ができます。また振動の動きの幅が小さいため、騒音が抑えられる点もメリットです。

このような特徴を持つため、モーター駆動式は一度に大量の試料を分別したい土木や建築用材料などの分野でよく使用され、20kgの試料に対応できるものもあります。一方の電磁駆動式は、微細な試料を取り扱う化学薬品や研究材料での使用が一般的です。研究室内で使用できる卓上タイプもあります。

また、エアーを利用して振とうさせるふるい振とう機もあります。この装置では、気流により試料をフィルター (ふるい) に送り、逆側から吸気して試料がフィルターを通過する仕組みです。

2. ふるい振とう機の振とう方法

ふるい振とう機の振とう方法で主なものは、「水平振とう式」と「タップ式」です。

水平振とう式は、ふるいを水平方向に振る運動もしくは水平方向で回旋する運動で揺り動かして振り、試料をふるい分けします。水を含んだ試料の選別には水平回転式のものを使うのが一般的です。

タップ式も、ふるいを水平方向に振る運動もしくは水平方向で回旋する運動をおこないます。このとき、重ねたふるいである選別部を上部からタッピングして作業効率を高めるのがタップ式の大きな特徴です。電磁駆動式でタップ式の卓上ふるい振とう機は、化学薬品や研究材料の選別によく使用されています。

参考文献

https://www.iida-ss.com/product2.html

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