ハンマーミル

ハンマーミルとはハンマークラッシャー

ハンマーミルとは、さまざまな原料をホッパーから投入して、ローター部分に設置したハンマーを高速で回転させることで、投入した原料に衝撃を与えて、瞬間的に原料を粉砕することができる機器です。

ハンマー部分は、可動式あるいは固定式で種類があり、さらに回転速度の設定を変えることで、粉砕の粒度を変えることが出来ます。また、スクリーン部分は、加工後の出口に取り付けてフィルターとして利用するため、スクリーンのメッシュを変えることで、粒度を均一に揃えられます。

そのため、ハンマーとスクリーンの組み合わせを用途によって変えることで、多岐にわたる使用に対応することが可能です。

ハンマーミルの使用用途

ハンマーミルは粉砕区分でいうと微粉砕の目的で使用され、数cm程度の粒子を10~1μm程度に粉砕するために用いられます。ハンマーミルは様々な用途に用いられており、その分野は、建材などの処理から食品や医薬品まで多岐にわたります。

ハンマーミルは、目的や使用用途によって、種類が分かれています。ハンマーが固定されているハンマーミルは、原料などを粉砕加工する場合に利用され、穀類などの柔らかい原料や、必要とされる負荷が小さくハンマーの回転が少なくて済む場合に適しています。

ハンマーが可動するタイプのハンマーミルは、鉱石類や木材などの硬度が高い原料や、粉砕の為に大きな衝撃が必要とされる場合に適しています。

ハンマーミルの原理

ハンマーミルの構造

図1. ハンマーミルの構造

ハンマーミルは、ハンマーを高速で回転させて、さらにハンマーをスイングさせることで、加工したい対象物に対して衝撃を与えて粉砕します。そのため、ハンマーの回転速度やスイングの可動などによって、対象物の材質や用途に合わせて衝撃を調節することができます。

粉砕された加工物のはきだし口にスクリーンを設置し、加工後の粒度を調節することで品質が一定になります。動作音や振動が大きめではありますが、粉砕能力が高く比較的固いものも処理できることが特徴です。

また、単純な構造でできているため、分解・組み立てや部品交換等のメンテナンスが容易です。また、超鋼による摩耗対策も可能であるため、耐用年数が長く、長期にわたって用いることができます。

ハンマーミルのその他情報

ハンマーミルの注意点

ハンマーミルはシンプルな構造で様々な種類の材料の粉砕に適用できますが、注意点もあります。ハンマーミルはハンマーの衝撃力により試料を粉砕するため、固く脆性のある割れやすいものに適しています。一方で、プラスチックのように弾性のあるものや繊維質のものはあまり細かく粉砕することはできません。

またハンマーミルに限らず、乾式粉砕においては食品のような水分や油分のあるものでは装置への固着やスクリーンへの目詰まりが起こるため粉砕は難しいとされています。加えて、ハンマーミルは長時間動作させると熱を帯びてくるため、熱に弱いサンプルの粉砕には注意する必要があります。

このように、材料の特性によって適切な粉砕機構も異なってくるため、粉砕したいサンプルにより適切な粉砕機を選ぶことが大切です。

参考文献
https://www.taiki-techno.co.jp/product/crusher-mill/hammer-mill/index.html

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