金属ワッシャ

金属ワッシャとは

金属ワッシャ

金属ワッシャとは、ボルトとナットの間に挟む金属製パーツです。

ワッシャはほとんどが金属製で作られており、座金や平座金などとも呼ばれます。ワッシャはボルトやナットの下に置かれることで、締結面積に圧力を均等に分散させます。

これによって部品同士の接触が均一になり、強力な締結が可能です。均等な圧力分散がないと、部品の変形や破損が生じる場合があります。

また、ボルトやナットが部品の表面に直接接触するのを防ぐ役割も果たします。金属同士の直接の接触は、摩擦や腐食の問題を引き起こすことも多いです。ワッシャを挟むことで、部品同士の接触を緩和し、摩耗や腐食を軽減することが可能です。

金属ワッシャの使用用途

金属ワッシャはありとあらゆる場面に使用される部品です。以下は金属ワッシャの使用用途です。

1. 建設業

建築業において金属ワッシャは、建材の締結に使用されます。鉄骨構造の建物では、大きな荷重に耐えるためにボルトやナットと一緒に金属ワッシャが使用されることが多いです。また、コンクリートの固定や木材の組み立てにも利用されます。

2. 自動車産業

自動車産業では、金属ワッシャがサスペンションや車体の組み立てに使用されます。振動や道路の振動にさらされる自動車部品は、安定した締結が重要です。金属ワッシャはこの安定性を提供し、部品同士の接触を保護します。

3. 電子機器

電子機器内部では、金属ワッシャはボルトやネジの締結において、接続を安定させる役割を果たします。また、導電性のある金属ワッシャは、電子部品の接地や導電性を保つために使用されることも多いです。家庭用電化製品やコンピュータなどに広く使用されます。

4. 産業機械

産業機械の製造や保守において、金属ワッシャは部品同士の接続の強化や部品の摩耗を軽減するために重要です。産業機械は高負荷や厳しい作業環境に置かれることが多いため、金属ワッシャの耐久性が求められます。加工機やプレス機などに広く使用されます。

金属ワッシャの原理

金属ワッシャの主な原理は部品同士の接触を均一にし、締結や組み立て作業における安定性や信頼性を向上させることです。一般的には、円筒状で滑らかな形状をしています。中央に穴が開いており、ボルトやナットを通して使用することが多いです。

材質は鉄やステンレスが広く使用されますが、黄銅チタンアルミニウムなどの製品も販売されています。総じて金属ワッシャは堅牢であり、長期間にわたって安定して使用することが可能です。

金属ワッシャは、さまざまな規格に基づいて設計・製造されています。これにより、異なるサイズや形状の金属ワッシャが特定の用途に適した形で提供されることが保証されます。ISOやDINなどの規格において形状や寸法が定められており、国内ではJISに準拠した製品が多いです。

金属ワッシャの選び方

金属ワッシャを選ぶ際には、いくつかの重要な要素を考慮する必要があります。

1. 材質

金属ワッシャは、さまざまな材質で製造されます。鉄やステンレス鋼、真鍮などが一般的です。使用環境に応じて適切な材質を選ぶことが重要です。例えば、屋外や湿った環境では錆に強いステンレス鋼が採用されることも多いです。

2. 準拠規格

金属ワッシャは、国際的な規格や国内規格などに従って製造されることが多いです。規格にはワッシャの寸法や形状、性能基準などが含まれており、製品の品質と適合性を保証します。使用する環境や用途に応じて適切な規格に準拠したワッシャを選ぶことが重要です。

3. 呼び径

金属ワッシャは、ボルトやナットのサイズに合わせて選ぶ必要があります。ワッシャの内径と外径を適切に選んで、ボルトやナットと正しく組み合わせることが重要です。呼び径は規格によって異なる場合もあるため、準拠する規格を確認して選ぶことが大切です。

4. 種類

金属ワッシャには、平ワッシャやスプリングワッシャ、ロックワッシャなどさまざまな種類があります。使用環境や目的に応じて、適切な種類を選ぶことが重要です。スプリングワッシャは振動や緩みの防止に適しており、ロックワッシャは緩みの防止に特化しています。

参考文献
https://www.urk.co.jp/contents/elements/element11.html
https://www.urk.co.jp/contents/elements/element12.html
https://wilco.jp/products/washer/metal/
https://neji-one.com/lineup/W1000250.htm

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