チオノックフロアブル

チオノックフロアブルとは

チオノックフロアブルは果樹の病害を予防する殺菌剤の一種です。有効成分は濃度40%のチウラムで、チオノックフロアブルは商品名です。同一成分の殺菌剤としてトレノックスフロアブルという商品もあります。

チウラムはもともとゴムの弾力を大きくする促進剤として使われてきましたが、その殺菌力を利用して農業用殺菌剤としても使用されています。

チウラムはPRTR法第一種指定化学物質に分類されており、事業者に排出量を届け出る義務が課せられています。また、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)合同の残留農薬専門家会議(JMPR)によって、チウラムの1日許容摂取量は体重1kg当たり0.01mgと定められています。

チオノックフロアブルの使用用途

チオノックフロアブルは、主に果樹の病害を予防するために使用されます。

適用作物はりんご・なし・もも・かき・すもも・あんず・うめ・ぶどう・いちご・花き類・観葉植物などで、適用病害は斑点落葉病・黒星病・黒点病・褐斑病・赤星病・炭疽病・黒斑病・心腐れ症・縮葉病・せん孔細菌病・うどんこ病・幼果菌核病・晩腐病・べと病・灰色かび病などです。

チオノックフロアブルは安価で、また、多種の病原菌に抗菌性を持つため一度の散布で多くの病害を同時に予防できるという長所を持ちます。一方、なしなどの果樹で、チオノックスフロアブルの使用によって花粉の発芽率が低下する事例が報告されており、受粉日を避けて散布するなどの注意が必要です。 

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