プラスチック杭

プラスチック杭とは

プラスチック杭

プラスチック杭とは、軽量で耐久性を持つ、樹脂製の杭のことです。

測量・農業・園芸・道路・駐車場など様々な場所で利用されており、地中に打ち込んで使います。また、プラスチック杭は木製の杭のように腐敗しないため、水辺や田んぼなど湿度が高い場所でも使用可能です。

プラスチック杭の使用用途

1. 道路

高速道路杭や県道幅杭、ガス管理設標示杭として道路で使用されます。また、駐車場での使用や測量、地籍調査時に、土地の境界を示す境界杭として道路に埋め込んで使われます。

2. 農業

プラスチック杭は、農業でも頻繁に用いられる資材です。ビニールハウスやトンネルハウスの被覆資材を止めたり、田んぼの畦板波を固定したり、防草シートを固定したりなど、使用用途は多岐に渡ります。

3. 公園・施設

プラスチック杭は、公園や公共施設などでも使用されています。例えば、池などの立ち入り禁止エリアにプラスチック杭を打ち込み、ロープを張って使用します。

また、斜面などで土留めの板柵押さえとしても利用されています。そのほか、プラスチック製の階段を設置する際の押さえとしても使用可能です。

プラスチック杭の特徴

長所

1. 持ち運びや移動が簡単
プラスチック杭は片手で持てるほど軽量のため、一人での持ち運びや移動が容易にできます。また、重機を必要とせずハンマーで打ち込むだけなので、設置作業も簡単です。

2. 耐候性がある
プラスチック杭は耐候性があります。雨や日光、風などの自然環境の影響を受けにくく、長期間の使用に適しています。

3. 耐腐食性がある
プラスチック杭は、木製や金属杭、コンクリート杭と比較して、腐食しにくいのが特徴です。湿気や土壌の化学物質による腐食や劣化が少なく、長期的な安定性が期待できます。

4. 低コスト
プラスチック杭はホームセンターや通販サイトで販売されており、低コストで入手できます。材料の製造や加工コストが比較的安価であり、他の杭と比較して経済的です。

5. カラーバリエーションが豊富
一般的にプラスチック杭の色は黒が多いですが、白・赤・黄・茶などのカラーバリエーションがあります。また、頭の部分を交換できるプラスチック杭や、文字を書ける製品もあるので、視認性や特定の目的、環境に合わせて、適切なカラーの選択が可能です。

短所

1. 強度に制限がある
プラスチック杭は、一般的に金属杭よりも強度が劣ります。大きな負荷や強い衝撃で折れたり割れたりする可能性があります。

2. 引っ張りに制限がある
プラスチック杭に「返し」が付いていない製品の場合、強い力で引っ張ると抜けてしまうことがあるので注意が必要です。

プラスチック杭の種類

一見、単純な外観のプラスチック杭ですが、丸杭・角杭の違いや見た目の工夫、返しの有無など様々な種類があります。

1. 形状による分類

プラスチック杭には、筒状の丸杭と4面を持つ角杭があります。丸杭は、道路際や公園の花壇の仕切り、庭やエクステリアなどの造作に適しています。角杭は、板柵の押さえや看板の設置など、面や角が必要な場面に便利です。

2. 穴の有無による分類

プラスチック杭には、ロープなどを通せる穴ありと穴なしがあります。穴ありを選ぶ際は、ロープなどの直径と見合う製品を購入してください。

3. 返しの有無による分類

プラスチック杭には、返しが付いたものと付いていないものがあります。返しが付いている製品のほうが抜けにくいのが特徴です。ビニールトンネルなどの被覆資材をプラスチック杭に結び付ける際や、簡単に抜けては困る場所での使用は、返しありの種類を選んでください。

プラスチック杭のその他情報

1. 擬木杭

本物の木のような外観を持つ、プラスチック製の擬木 (ぎぼく) 杭は、園芸や庭園の装飾などに使用されます。杭の表面や色が樹木に似ているため、施工場所の雰囲気に溶け込みやすいのが特徴です。ロープやチェーンを通すための貫通穴を備える製品が多く販売されています。

2. 中空杭

中空構造のプラスチック杭は、中心部まで合成樹脂が詰まっておらず、軽量かつ強度を備える点が特徴です。コンクリート杭や木製杭と比較して、杭打ち作業がはかどります。

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