パイロットランプとは

パイロットランプ (英: pilot lamp) とは、電気機器の作動状態を示す小型ランプのことです。
「確認表示灯」とも呼ばれています。スイッチの連用枠に取り付けて使用します。取り付けると暗所でのスイッチの位置を探すための電灯になり、機器の状況を確認可能です。従来の商用電源を直接入力する機器ではネオン管が用いられていましたが、近年では一般的に発光ダイオード (LED) を用いています。
点灯の種類は同時点灯、常時点灯、異時点灯に分類されます。これらは通電中に感電の危険を知らせたり、節電などの注意を利用者に促すために利用されています。
パイロットランプの使用用途
パイロットスイッチは電気機器の動作状況を知らせるために、さまざまな場所で使用されています。一般家庭では新築やリフォームの場合に、ランプの付いたパイロットスイッチが多いです。消し忘れ防止としてコンセントタップにも使用されています。公共施設や商業施設にも多くパイロットスイッチが用いられます。緊急時や夜間、消灯時などの暗いときに、配電盤などの電気系統の管理に使用可能です。
通電中には感電の危険性があるため、動作中には取り扱いに注意が必要だと使用者に伝えるために、パイロットランプは発達しました。具体的には、通電中の電気アイロンの発熱部分に触ると火傷し、放置しても火災の可能性があります。事故はなくても、通電により電力を消費した状態で、コンセントを抜かずに放置すると、電力が無駄になるため、節電の点でもパイロットランプは重要です。
パイロットランプの原理
パイロットランプは多種多様な電灯(発光体)に使用されています。
- ネオン管
球切れの心配がなく、また商用電源に抵抗を挟むなど、簡単な回路で入力できます。ただし電圧が高くないと点灯できません。 - 電球(白熱電球)
電球自体が電力を消費するため、球切れの心配があります。フィラメントが切れている場合に、球切れの判断がしづらいです。機器動作に合わせて利用すれば、動作電圧などの制限はありません。 - LED
電流方向の指定があり、高熱に弱いです。電圧が低いため、機器によっては専用の電源回路を必要とします。ただし安価で手に入り、消費電力が少なく、寿命が長いため、あらゆる機器に利用可能です。また少電力で点灯可能なため、主に乾電池やバッテリーなどを用いる電力的制約が厳しい携帯機器などに使われています。
パイロットランプの種類
パイロットランプの点灯・点滅方法には3種類あります。「常時点灯」・「同時点滅」・「異時点滅」の3つです。
- 常時点灯
スイッチ自体の位置を確認するために使用されます。
スイッチがON・OFFどちらの状態でも常にパイロットランプが光る点灯方法です。 - 同時点滅
スイッチがONの場合にパイロットランプが点灯し、スイッチがOFFの場合ではパイロットランプが消灯します。対象物の点灯に応じて光ります。機器のON・OFF状況を確認するために使用可能です。 - 異時点滅
スイッチがONの場合はパイロットランプが消灯し、スイッチがOFFの場合ではパイロットランプが点灯します。周囲が暗い時に、スイッチの位置確認のために使用されます。
パイロットランプの構造
同時点滅はスイッチがONになると、パイロットランプが点灯する方式であり、パイロットランプはスイッチに対応する負荷です。パイロットランプにスイッチからの送りを接続して、さらに負荷に接続します。
常時点灯はスイッチのONやOFFに関係なく、常時パイロットランプが点灯しています。したがって直接パイロットランプに、電源を接続するだけです。パイロットランプに電源が接続されて、スイッチに電源を渡します。
機器の電源スイッチに隣接して設置され、電源スイッチと一体化したスイッチも多いです。機器に通電している際に、一体化して点灯するスイッチは、パイロットスイッチと呼ばれています。
参考文献
https://jp.misumi-ec.com/vona2/el_control/E1100000000/E1118000000/E1118010000/
https://koujishi.com/glossary/pilotlamp/