ベルト張力計

ベルト張力計とは

ベルト張力計とは、ベルトの張りの強さを測定するための機器のことです。

一般的な張力計でのベルト張力の測定方法は、プーリに張られたベルトを張力計で押し、その時のたわみ量や反発力から張りの強さを測定します。張力計でベルトを押すだけなので、誰でも簡単に測定ができますが、測定者の勘に依存する部分が多く、測定結果に個人差が出てしまうというデメリットもあります。

最近では、より定量的に張力を測定する方法として、音波を用いたベルト張力計も使用されています。

ベルト張力計の使用用途

回転機構を持つ機械の中で、ベルトとプーリによる回転動力の伝達が行われているものは非常に多くあります。こういった機械の性能を維持するためには、ベルト張力の調整が必要不可欠です。そのため、ベルト張力計は、家庭の車から工業用の機械装置まで、ありとあらゆる機械のメンテナンスに用いられる測定器具といえます。

ベルト張力は、低すぎると動力伝達の効率が落ち、高すぎるとベルトやプーリの不具合・破損の原因になるため、適正に調整することが重要です。

ベルト張力計の原理

ベルト張力計には、測定に音波を用いるものと、たわみ量から計測するものの、2種類に大別されます。

  • 音波で測る
    静止した状態のベルトを指などで弾くことで生じた音波を、マイクロホンで読み取る方法です。検知した音波からベルト張力が自動で算出されるので、アナログタイプの張力計のような測定結果の個人差をかなり抑えることができます。
    また、測定したデータをUSB経由でパソコンに伝送できるものもあり、データ管理もしやすくなります。
    一方で、周りの騒音が大きい場所ではマイクロホンにノイズが入ってしまうため、測定できないというデメリットもあります。
  • ベルトのたわみ量で測る
    プーリに張られたベルトを張力計で直接押すことにより、ベルト張力を測定する方法です。
    プーリとプーリの間の距離をスパン長さといい、ベルト張力計を使う際はスパン長さの中心位置を押します。この位置でベルトに一定の負荷をかけ、その時のたわみ量からベルト張力を算出します。
    電源が必要なく、騒音環境下でも測定可能ですが、測定者によって測定結果にばらつきがでやすいのがデメリットです。

参考文献
https://www.kougu-damashii.jp/product/7082

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