防護マスク

防護マスクとは

防護マスク

防護マスクとは、有害なガスや粉じんが発生する作業下で使用する安全対策のためのマスクです。

形状や用途によって種類は様々で、マスク本体にフィルタを取り付けて使用する取替式防じんマスクや、マスクそのものがフィルタである使い捨て防じんマスクがあります。

一般的な取替式防じんマスクは、農薬の粉剤や液剤を散布する際に用いることが多く、使用する農薬の種類や性状に応じて吸収缶やフィルタを選定して用いることで、幅広い作業環境や目的に対応することが可能です。その他にも、ガス状の物質を扱う際に適した吸収缶交換式防毒マスク、空気感染源から守るための医療用N95防護マスクなどがあります。

どの防護マスクも一般的な不織布マスクとは違い、国家検定という厳格な規格が設けられています。作業においてマスクの使用をする場合は、必ず国家検定に合格したマスクを使用する必要があるため注意が必要です。

防護マスクの使用用途

防護マスクは、溶接や解体、粉体原料を取り扱う作業、農薬の散布時に使用します。

体内に有害な物質を扱う作業下である場合、誤って有害な物質を吸入することによる中毒を防止することができます。粉じんや有害ガスが発生する作業を行う場合、現場で働く人の健康を守るためには欠かせない存在です。

防護マスクの種類

防護マスクは、取り付けるフィルタや吸収缶によっても防じん性能やガス吸収性能が異なるため、作業環境において発生している物質や形状によって適切な防護マスクを選定する必要があります。

口鼻を覆うタイプのものから、フェイスガード付きの面体タイプのもの、吸収缶が面体から離れた位置にある隔離式と呼ばれる製品などが知られており、用途や危険性に応じて選定します。

1. 防じんマスク

防じんマスクは、放射性物質によって汚染される可能性がある場所や金属ヒュームが発散している場所での作業をはじめとする粉じん作業の際に使用します。

使い捨てと取り替え式の2種類があり、フィルターもメカニカルフィルター、静電フィルター、活性炭フィルターなどがあります。各フィルターによって除去できる物質が違うため、使用前に確認が必要です。

2. 防毒マスク

防毒マスクは、作業下において扱う有害ガスや濃度によって仕様が分かれています。面体に吸収缶が直接設置されている直結式、面体と吸収缶が連結管によって繋がれている隔離式の2つがあるだけでなく、形状にも違いがあります。

顔全体を覆うことのできる全面式と下顎から口までを覆う半面式があります。防じんマスクは粒子、防毒マスクはガスの吸い込みを防ぐためのものですが、防毒マスクの中には、防じん機能のあるフィルターを取り付けることで防じんと防毒を兼用することができます。

防護マスクのその他情報

防護マスクを使用する時に注意すべき点があります。健正しく装着ができていなければ効果がなく、種類によっても使用条件や装着方法が異なるため事前の確認が大切です。

1. 使用条件

防護マスクは、空気中の酸素濃度が18%以上の場所で使用しなければなりません。また、フィルタや吸収缶は濡れることによって性能が低下するものも多いため、作業状況に注意することや、設定された使用時間を厳守することなどが挙げられます。

万が一作業環境の状況が把握できない場合は、防護マスクではなく作業場所とは別の場所から清潔な空気を送ることができる送気マスク、又は持ち込んだボンベから空気を供給できる自給式呼吸器を使用する必要があります。

2. 装着方法

粒子の小さな粉じんや無色のガスは肉眼で見ることはできませんが、小さな隙間から体内へと侵入します。上下方向を守ってしめ紐を正しく装着することが重要です。大きすぎるサイズのものを使用すると隙間ができてしまうため、自分の顔のサイズに合うものを使用する必要があります。

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