ストランドカッター

ストランドカッターとは

ストランドカッターとは、押出機から出てくるスパゲッティ状の樹脂材料 (ストランド) を、必要な長さに連続して切断する専用の装置です。

ペレットを生産する工程では、まず原料を加熱し、溶融して細長く押し出し、水などで十分に冷却してストランドを作ります。ストランドカッターは、このストランドを回転刃と固定刃の仕組みで連続的に切断し、ペレットと呼ばれる粒状の原料を生産します。押出工程後の材料を均等なサイズに切りそろえることができ、均一なサイズのペレットを連続的に生産できることが特徴です。

操作には一定の手順が求められますが、新規原料や再生材料など幅広い用途に適しているため、多くの樹脂加工現場や素材メーカーで活用されています。少量の試作から大規模な生産まで対応できる装置として、産業分野で重要な役割を果たしています。

ストランドカッターの使用用途

ストランドカッターの主な使用用途を以下に示します。

1. プラスチック原料の製造

プラスチック材料の成形現場では、ストランドカッターによって精度の高いペレットが量産されています。

射出成形、押出成形などの原料供給で幅広く活用されており、ポリエチレン・ポリプロピレン・ナイロンなどさまざまな樹脂の規格ペレット製造工程で中心的な役割を果たしています。

2. リサイクル原料の製造

廃プラスチックや繊維由来の資源回収業務でも、ストランドカッターは重要です。

粉砕・溶融したプラスチックをストランド状に押し出し、固化したストランドを適正な長さにカットすることで再生ペレットが製造されます。異物混入を極力避けたいケースや、厳しい品質管理が求められる再生原料生産でも効果を発揮しています。

3. 新素材の試作・研究

コンパクト型やラボ向けの小型ストランドカッターは、研究所や素材開発部門にも導入が進んでいます。

新規樹脂材料の物性評価やパイロットスケールのペレット試作、材料混合や配合の検証テストの現場で重宝されています。少量多品種や特別な材料の評価にも柔軟に対応できる点がこの装置の強みとなっています。