フレキシブルソーラーパネルとは
フレキシブルソーラーパネルとは、薄膜技術を利用した、柔軟性と軽量性を兼ね備えた太陽電池パネルです。
裏側や表側に柔軟な基板 (プラスチックフィルムやポリマーフィルム) 、薄膜シリコンやCIGS (銅・インジウム・ガリウム・セレン) といった薄膜太陽電池素材、保護層や封止材などを重ねた構造となっています。
設置負荷が小さく、屋根の耐荷重が低い建築物にも設置が可能であること、また、薄くて柔らかいため、曲面屋根、折版屋根、湾曲した外壁などにも貼り付けができるといったメリットがあります。その一方で、結晶シリコンパネルと比較し、発電効率がやや低い、湿気、紫外線などへの耐性が劣るといったデメリットがあります。
フレキシブルソーラーパネルの使用用途
フレキシブルソーラーパネルは、下記の用途で使用されています。
1. 建築分野
フレキシブルソーラーパネルは、工場、倉庫、商業施設、公共施設などの屋根や外壁に設置されます。形状が複雑な屋根、勾配・曲面が多い屋根 (折版屋根、曲面屋根、ドーム屋根等) や、耐荷重が低い屋根に適しています。建築デザイン性を重視する建物で、外観を損なわずに発電を行いたい場合にも用いられます。
2. モビリティ分野
自動車、バス、キャンピングカーなどのモビリティ (移動体) にも使用されています。フレキシブルソーラーパネルは曲面に追従できるため、車体の天井やボンネット、側面などに取り付けることが可能です。これにより走行中や停車中に補助電源を供給できます。キャンピングカーや商用車では冷蔵庫や空調などの補助電力をまかなうことが可能です。
3. 携帯機器・アウトドア
フレキシブルソーラーパネルは軽量で折りたたみ可能な製品もあり、アウトドアや非常時に使用されています。キャンプや登山、災害時の避難所などで、スマートフォン、ノートPC、LEDランタンなどの小型電子機器を充電できるモバイル電源として利用可能です。