接着フィルム

監修: 大日本印刷株式会社

接着フィルムとは

接着フィルムとは接着性のある樹脂をフィルム状に製膜した接着剤です。使用する接着樹脂の性質により粘着性タイプや熱硬化性タイプ、熱可塑性タイプなどがあります。

フィルム状の接着剤のため、従来の液体接着剤と比べ接着部を薄く均一にすることが容易で、接着力のばらつきや塗布ムラ、はみ出しがほとんどありません。作業現場での臭い低減効果もあります。

接着フィルムの使用用途

接着フィルムは、次世代の接合技術として各種工業製品から住宅設備、医療に至るまで幅広い分野で使用されています。

  • スマートフォンの外部や内部などでは絶縁性、透明性、耐久性が必要な個所で使用されています。
  • 自動車は接着フィルムが様々な部分に利用されている工業製品です。金属とプラスチックなど異種材料を接合する箇所などで広く使用されています。
  • 建築物用には施工性、気密性、断熱性の向上などに様々な用途で利用されています。

液状タイプの接着剤に比べ作業者によっての塗布量のばらつきや出来栄えの違いを少なくすることが可能です。

接着フィルムの原理

接着とは二つの被着体表面を三つ目の媒体を介して互いに接合することですが、以下の要因によって起こると言われています。

  1. 機械的接着(アンカー効果)
    被着体の凹凸や穴に接着樹脂が流れ込んでその隙間を埋めるように接着する。
  2. 化学的接着(一次結合による分子間力)
    被着体と接着樹脂が化学的作用により結ばれている状態を作り接着する。
  3. 物理的接着(二次結合による分子間力)
    ぬれ性による分子間の密着性により接着する。

接着フィルムではこれらの要因を利用して被着体同士を接着します。
接着フィルムを構成する接着樹脂には常温で粘着性を持つものや熱を加えることで接着性を発現するものなどいろいろな種類があります。

本記事は接着フィルムを製造・販売する大日本印刷株式会社様に監修を頂きました。

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