内径加工

内径加工とは

内径加工とは、材料に穴を開けて内側から切削加工を行い、円筒形状や穴状の部品を製造する加工サービスです。

一般的には、穴あけ加工で開けた穴の内側を切削し、穴の大きさを整えたり、内側の表面をきれいに仕上げたりする加工を行います。中ぐり加工、内径切削と呼ばれる場合もあります。加工している部分が外側から見えないなどの点により、外径加工よりも技術を要し、難易度の高い加工方法です。一方で、内径加工の正確さは、製品の性能や耐久性に直結します。

内径バイトなどの専用工具を使用して旋盤加工が行われる場合もありますが、超精密加工の場合は専用の内径加工機、ホーニングマシンなどを用いて加工を行う場合もあります。内径加工のサービスでは、高い技術を持った専門事業者による高精度な内径加工を提供し、試作・量産などの様々なニーズに対応可能です。

内径加工の用途

1. ベアリング・スピンドル

ベアリングは工業シーンや自動車、電化製品などで利用されている回転部品です。摺動部で使用する部品のため、非常に高い寸法精度での加工が必要です。内径加工サービスで加工を行うことにより、質の高いベアリングを製造し、製品全体の品質を高めることができます。尚、規格品を特殊品へ改造する場合にも、軸受の内径を大きくする目的で内径加工を施す場合があります。

また、機械摺動部で利用される部品にはベアリングの他にもスピンドルなどがあり、同様に内径加工サービスでの加工が可能です。

2. シリンダー・シャフト

シリンダーやシャフトなど、軸状の部品の製造にも内径加工が施されます。内径加工を経て製造されたこれらの部品は、産業用機械、精密機械を始めとする様々な機械部品として利用され、摺動部において重要な役割を担っています。

内径加工サービスでは、事業者にもよりますが、大きなものから小さなものまで様々な寸法の軸部品に対応可能です。同軸度、面粗度、真円度において、高い精度で加工を行うことができます。

3. リング・パイプなど

摺動部に使用されるものに限らず、機械製品で利用されるリング部品や円筒型のパイプ部品などには、高い寸法公差・真円度・同軸度などが求められます。産業用装置、搬送機械、エアーツール、自動車エンジンなど、様々な分野の部品に内径加工サービスが利用可能です。

専門の内径加工サービスでは、一般鋼、超硬、鋳物、セラミックなど多種な材質に対応しており、試作品から量産までを行うことができます。