内面検査

内面検査とは

内面検査とは、人の目では直接確認することが難しい製品や構造物の内部を調べる検査サービスです。

パイプやエンジン部品、タンクなどの内部状態を把握するために実施します。工業用内視鏡やレーザー光及び超音波といった特殊な技術を用いるのが一般的です。これらの機器で対象物の内部を調査し、映像やデータとして様子を映し出します。

主な目的は、微細な傷や加工不良などを発見することです。異物の残留あるいは長期間の使用によって発生する腐食や亀裂といった異常を早期に発見することも可能です。品質管理が求められる製造現場や、安全な稼働を維持する必要がある化学プラントの保守点検など幅広い分野で不可欠な検査技術として活用されます。

内面検査の用途

内面検査を受託するサービスが存在します。専門の事業者が、知識と機材を使用して内面検査を請け負います。受託サービスは以下のような用途で活用されることが多いでしょう。

1. 製造業

自動車のエンジンブロックやブレーキ部品、精密な金属パイプなど、高い品質が求められる工業製品の内部の品質保証に活用されます。製造工程で発生しうる微細な傷やバリ、切削粉などの残留物がないかを確認できます。完成品を分解することなく、内部の状態を全数または抜き取りで検査できるため、製品の信頼性を高める上で重要な役割を果たすでしょう。

2. 化学プラント・社会インフラ

化学プラントの配管や公共の上下水道管など、大規模な設備の維持管理に用いられます。人の立ち入りが困難な、あるいは危険を伴う場所の配管内部を定期的に点検します。これにより、設備の寿命を予測し、計画的な修繕や交換を行うことが可能です。突発的な事故や操業停止のリスクを低減できるでしょう。

3. 建築物・住宅

建物の給排水管やガス管といった、壁や床の内部に隠れている設備の調査に利用されます。中古住宅の購入前診断やリフォーム時の現状把握などの際に、壁や床を壊さずに内部を確認できます。建物の資産価値を正しく評価したり、安全で快適な居住環境を維持したりするための情報収集手段として有効です。