バイオ炭

バイオ炭とは

バイオ炭とは、バイオマスと呼ばれる生物由来の資源を原料として作られる炭の一種です。

バイオマスには、木材チップ、稲わら、もみ殻、食品残渣など、再生可能な有機資源が幅広く含まれます。これらのバイオマスを酸素が少ない状態で加熱処理することで、炭素を多く含む固形物としてバイオ炭が得られます。

通常、バイオマスが自然に分解されると、二酸化炭素やメタンといった温室効果ガスが大気中に放出されます。しかし、バイオ炭に加工することで、その炭素を安定した状態で土壌中に長期間固定することが可能になります。これは数百年から数千年というスケールで炭素を地中に封じ込めることができるとされ、地球温暖化対策として大きな注目を集めています。

バイオ炭の使用用途

バイオ炭は環境・農業・エネルギーなど、さまざまな分野で活用が進められています。

1. 土壌改良材

バイオ炭を農地に施用することで、土壌の保水性、通気性、養分保持力が向上し、作物の収量や品質向上が期待されます。また、微生物多様性が増し、土壌病害の抑制や肥料効率の改善にもつながります。

2. 炭素貯留と気候変動対策

バイオ炭は炭素を安定な形で地中に封じ込めることが可能です。これは地球温暖化対策として有効であり、「カーボン・シンク (炭素吸収源) 」として国際的にも注目されています。日本ではJ-クレジット制度の認定により、環境価値を経済的価値に変える仕組みも整っています。

3. 畜産・飼料添加

家畜の飼料に微量のバイオ炭を加えることで、消化の改善や悪臭軽減、メタンガス排出の抑制などの効果があります。畜産業の持続可能性に貢献するとして期待されています。

4. 水質浄化・環境修復

バイオ炭の持つ多孔質構造による吸着力で、重金属や有機汚染物質を効率的に除去できます。排水処理や河川の水質改善、汚染土壌の浄化として活用されています。