六角ボルトとは
六角ボルトとは、頭部が六角形をしているねじ締結部品です。
スパナやソケットレンチなどの工具をしっかりかけられる形状のため、高いトルクで締め付けできる点が特徴です。軸の先端までねじ山が切られている全ねじタイプや、途中までしかねじ山がない半ねじタイプなどの種類が存在します。鉄鋼材だけでなくステンレスやアルミなど、様々な素材の製品が販売されています。
締め付け時にはワッシャーを組み合わせて負荷を分散させ、締結部へのダメージを抑える工夫を施すのが一般的です。スプリングワッシャーを使用すれば、緩み止め効果も付与可能です。サイズや形状が国際的に統一された規格で定められているため、設計の段階で選定が容易です。ただし、過度に締め付けるとねじ部を潰してしまうため、適切な工具やトルク管理が重要です。
六角ボルトの使用用途
六角ボルトは以下の用途で使用されます。
1. 建築・土木
建築や土木工事などでは、柱や梁をはじめとした重要な接合部に用いられます。強固な締結が求められるため、六角ボルトが採用されることが多いです。特に、大型の構造体では負荷が集中しやすい部分を確実に支える必要があり、六角ボルトの高い締め付け性能が重宝されます。
2. 機械
機械や設備の組み立てでも欠かせない存在です。エンジンやモーターを固定する際など、高い振動が加わる環境下でもゆるみにくい特性を有します。保守や点検時に締め直す手間を抑えられ、安定稼働を支える上で重要な役割を果たします。また、頭部の六角形は視認性が高く、手作業による位置合わせもしやすい利点もあります。
3. その他
車両や輸送機器及び重機の組み立てや、DIYのような日常的な作業シーンでも利用されます。自動車の車体や足回りの部品を固定する際には、安全性を確保するために確実に締結することが必要です。家庭でも、棚の取り付けや家具の補強など、頑丈に固定したい場面で六角ボルトが活躍します。高い信頼性と取り付けのしやすさを兼ね備えた部品として、多くの分野で幅広く利用されます。