監修:柿原工業株式会社
プラスチックめっきとは
プラスチックめっきとは、樹脂製品の表面に金属の薄膜を形成する加工技術です。
めっきは金属を薄く覆う加工を指します。プラスチック表面にめっきを施すことで、金属のような外観や機能を持たせることができます。製品の外観や手触りが変わり、装飾性だけでなく耐摩耗性や耐食性といった機能性も向上させます。
プラスチックめっきには無電解めっきや電気めっきなどの種類があります。無電解めっきは電気を使用せずに化学反応だけで金属を析出させる方法であり、複雑な形状にも均一に処理を施す点が長所です。一方、電気めっきは外部から電流を流しながら金属を付着させるため、膜の厚みや性質をある程度コントロールできる特徴があります。いずれも製品の品質向上に寄与するため、ニーズに合わせて最適な方式を選定します。
プラスチックめっきの使用用途
プラスチックめっきは以下のような用途で使用されます。
1. 自動車
自動車の内装や外装などで多く使用されます。例えば、エンブレムやフロントグリル、ドアハンドルに金属調の光沢を付与する目的で採用されるケースが一般的です。質感が向上するだけでなく、表面が傷に強くなるため、機能性を重視する場面でも導入が検討されます。また、インストルメントパネルやコンソールパネルに使用すると、金属の光沢により上質感を演出できる点も評価されています。
2. 家電
家電製品の外装や操作パネルにも、プラスチックめっきは幅広く利用されます。家電筐体の縁や操作ボタンなどに金属感を加えることで、高級感と耐久性を両立しやすくなります。素材が軽いため持ち運びやすさを維持しつつ、金属特有の堅牢な印象を与えられる点が好まれています。
3. インテリア・装飾
装飾品やインテリア用品にも活用されます。金属を貼り付けたかのような外観を演出することで、装飾効果を高めながらも製品全体の軽さを保つことが可能です。また、細かな意匠を再現しやすい特性を生かして、デザイン性を重視する分野でも利用が進んでいます。とりわけ屋内装飾においては、耐久性と外観を両立できる点が好評です。
本記事はプラスチックめっきを提供する柿原工業株式会社様に監修を頂きました。
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