発煙管

監修:株式会社ガステック

発煙管とは

発煙管とは、気体の流れ (気流) を目視で確認するために使用される、ガラス製の細い管です。

北川式気流検査器や、スモークテスターセットなどの名称で流通しています。使用時は発煙管の両端を専用のカッターで傷つけて、ガラス管を折ることで開封します。ガラス管のなかには、発煙剤として塩化スズや四塩化チタンが入っていることが多いです。

発煙管は、一方からゴム球スプレーで空気を送り込むと、封入物が空気中の水分と反応し、もう一方の開放口から白煙が放出されます。白煙の動きを観察することによって、その空間の空気の流れが可視化されます。白煙が流れた距離を時間で割ると、流速が算出でき、流速に気流が通過する開口部の面積を掛けると、換気量を求めることも可能です。

発煙管の使用用途

発煙管は空気の流れの調査において、発煙を発生させるための消耗品として用いられるものです。発煙管はゴム球とセットで、気流検査器として用いられることがあります。空気の流れを調査する場面には、以下のようなものがあります。

1. 喫煙所の吸気確認

喫煙所では、タバコの煙が適切に排出され、周囲に広がらないようにするため、換気システムの確認が必要です。気流検査器を使うことで、喫煙所内の空気の流れや、吸気口・排気口の効果をチェックできます。

2. アスベスト対策工事の除じん装置の漏洩監視

アスベスト除去工事では、有害な粉じん (アスベスト繊維) が作業エリア外へ漏れないようにすることが最も重要です。気流検査器を使用して、除じん装置が適切に機能し、作業区域からのアスベストの漏洩がないかを監視します。

3. 局所排気装置等の気流確認

工場や研究施設では、有害なガスや粉じんを発生源の近くで効率よく排出するために局所排気装置 (局排) が使用されます。気流検査器を用いて、排気装置が正常に作動し、適切な吸引が行われているかを確認します。

4. 臭気調査・原因特定

悪臭の発生源を特定するために、気流検査器を使用して臭気の拡散経路の確認が必要です。特に、飲食店、工場、オフィスビルなどで異臭の苦情が発生した際、問題の解決に役立ちます。

本記事は発煙管を製造・販売する株式会社ガステック様に監修を頂きました。

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