ニッケル合金

ニッケル合金とは

ニッケル合金とは、ニッケルを主成分とし、鉄・クロム・モリブデン・銅などを組み合わせた合金の総称です。

高い耐食性や耐熱性を持つことから、過酷な環境下で使用される製品の素材として使用されます。例えば、耐食性が求められる化学プラントや、高温環境となるタービンなどで使用されています。

また、電気伝導性や磁性を活かし、電子部品や医療機器にも応用されています。例えば、ニッケルチタン合金は形状記憶特性と超弾性特性を持つ形状記憶合金であるため、ガイドワイヤやステントの素材として使用されています。

ニッケル合金の使用用途

ニッケル合金は、耐食性や耐熱性、電気磁気特性を有していることから、さまざまな機器や設備の素材として用いられています。ここでは、代表的な使用用途を3つ紹介します。

1. プラント・発電所の設備・部品

ニッケル合金は、化学プラントや発電所で使用される配管や反応容器、ポンプなどの素材に使用されています。化学薬品を扱うプラントや高温環境下でも耐食性を維持できるため、機器の長寿命化やメンテナンスコストの削減が図れます。

2. 航空機・自動車の部品

ニッケル合金は、高い耐久性や耐熱性を有していることから、航空機のエンジン部品や機体の構造材として使用されています。ニッケル合金のような高い耐熱温度を持つ素材を使用すれば、効率的な方法でエネルギーを生み出せるようになるため、燃費を向上させることが可能です。自動車では、排気系部品やエンジンバルブなど、耐熱性や耐久性が求められる箇所で使用されています。

3. 電子部品・医療器具

ニッケル合金は、優れた電気伝導性や磁性を活かし、電子部品や医療機器にも利用されています。例えば、電池やセンサー、抵抗体などの部品に使用されています。また、耐食性と生体適合性を有していることから、医療器具の素材としても使用可能です。例えば、インプラントや人工関節などの素材に用いられています。