下葺き材

下葺き材とは

下葺き材とは、雨水の浸入を防ぎ屋根の耐久性を向上させる役割を持つ、屋根材の下に施工される防水シートです。

屋根材だけでは完全な防水ができないため、下葺き材を適切に施工することで、雨漏りや結露を防ぎ、建物の寿命を延ばすことができます。下葺き材には主に3つの種類があります。最も一般的な下葺き材はアスファルトルーフィングで、アスファルトを染み込ませたシートです。コストが安く、耐水性・防湿性が高いことが特徴で、改質アスファルトルーフィングと呼ばれるものはさらに耐久性が高まります。

裏面に粘着層があり、接着施工できるタイプの下葺き材は粘着防水シートと呼ばれています。釘穴シール性が高く、防水性能が優れているのが特徴です。他にも防水性を確保しながら、内部の湿気を逃がす機能をもった透湿防水シートもあります。下葺き材は、屋根の耐久性や防水性を大きく左右する重要な要素であり、建物の構造や地域の気候に応じた適切な選定が求められます。

下葺き材の使用用途

下葺き材は、屋根の防水性能を高め、建物内部への雨水の浸入を防ぐために使用される重要な建材です。屋根材だけでは完全に雨水を遮断できないため、下葺き材を適切に施工することで、屋根の寿命を延ばし、雨漏りや結露を防ぐ役割を果たします。以下で下葺き材の具体的な使用用途を詳しく説明します。

1. 住宅の屋根防水

新築工事の場合どのような屋根素材であっても下葺き材が使用されます。屋根材の下に施工することで、防水性・防湿性を確保し、建物を長持ちさせる効果が見込めます。リフォームの場合でも古い下葺き材を新しいものに交換することで防水効果が高まります。既存の屋根に新たな下葺き材を重ね履きすることで追加の防水対策にもなります。

2. 雨漏り防止対策

近年日本では台風や豪雨の影響により屋根の防水性能の高さが重視されています。そこで特に防水性能の高い粘着防水シートを下葺き材として選ばれることが多いです。

3. 結露対策

日本は高温多湿な地域が多いため、透湿防水シートを使用した湿気を外へ逃がす工夫が求められています。また寒冷地では冬場の結露や凍害の影響を考え特に透湿性の高い下葺き材を選択する必要があります。