土壌改良剤

土壌改良剤とは

土壌改良剤とは、作物の栽培に適した土に改良するために使用される資材のことです。

肥料とは異なり、土の物理性や化学性、生物性の要素を改良するために使用されます。畑で栽培をしていると、どうしても物理性や化学性、生物性の要素は崩れていきます。そのため、土壌改良剤が必要になります。

土壌改良剤はその名の通り、土壌を改良するために使用する資材です。

土壌改良剤の使用用途

土壌改良剤には様々な種類がありますが、それぞれの特徴に応じて使用用途が異なります。代表的な種類の使用用途は、以下の通りです。

1. 腐葉土

腐葉土は植物性堆肥に分類されます。落ち葉を積み重ねて、長時間かけて発酵させることで、腐葉土は作成されます。腐葉土は繊維を多く含むため、通気性や保水性を改良したいときに最適です。土をフカフカに改善してくれます。また、ミネラルが配合されているため、植物の生長を促すことができます。

2. 牛ふん堆肥

牛ふん堆肥は、牛のふんに稲ワラなどを加えて、発酵させたものです。牛ふん堆肥にも多くの繊維分が含まれているため、通気性や保水性を改善したいときに使用します。

また、有機肥料で窒素やリン酸などの栄養素が含まれており、肥料としての効果が得られます。ゆっくり肥料としての効果が出てくるので、次の栽培までに土壌の状態を良くしておきたい場合に使用します。

栽培が終わって次の栽培までの間に混ぜておくと、少しずつ栄養素が土に混ざっていきます。

3. 消石灰

消石灰は、石灰岩を粉状にしたものに水を加えて、熟成させたものです。水酸化カルシウムといわれる物質で、強いアルカリ性のため、強酸性の土壌を中性に改良したいときに使用します。

4. もみ殻くん炭

もみ殻くん炭は、もみ殻をいぶして炭にした改良剤です。微量要素が豊富に含まれており、植物の生育を促しながら、通気性・保水性を改善したいときに使用します。その他の働きとして、微生物の活性化や、消臭効果など様々な効果が期待できます。

土壌改良剤の特徴

長所

土壌改良剤の長所として、保水性の向上や根腐りの防止などが挙げられます。土壌の保水性が悪い場合、どれだけ水をあげても水は染みません。また、土壌の通気性が悪い場合、土の中の水分が残り続けて、根が腐ってしまうことがあります。これらの問題は、土壌改良剤を土壌に配合することで改善されます。

短所

土壌改良剤の短所として、用途や目的に応じて多くの種類があるため、コストがかかることが挙げられます。また、土壌改良剤はロットが大きいため、少量で購入できない場合があります。

土壌改良剤の種類

土壌改良剤は、大きく分けて4つの種類があります。種類による特徴は、以下の通りです。

1. 植物性堆肥

植物性堆肥は、落ち葉や籾殻など植物性のものを発酵させて作成する堆肥です。含有される栄養は少ないですが、通気性等の物理性の改善や土にいる微生物の活性化などの効果があり、どのような土壌にも相性のよい点が特徴として挙げられます。

2. 動物性堆肥

動物性堆肥は、牛や鶏、豚などの家畜の糞や尿を発酵させることで作られる堆肥です。糞や尿には、植物の生長を促す窒素やリン酸、カリウムなどの栄養素が多く含まれるため、肥料としても使用されます。しかし、家畜の種類によって効果や特性が異なるため、用途に適したものを選定することが大切です。

3. 石灰資材

石灰資材は、土壌酸度 (pH) を調整するために使用されます。石灰資材には、カルシウムやマグネシウムが配合されていて、畑に不可欠な栄養の補給材としても使用されます。

石灰資材もさらに、生石灰や消石灰、炭カル、貝化石、カキガラなどの種類があります。

その他の土壌改良剤

上記で説明した土壌改良剤以外にも、様々な種類の土壌改良剤があります。上記で説明した堆肥では土壌が改良できない場合に使用することができる土壌改良剤もあります。例えば、水はけの悪い土壌を改善するために籾殻を発酵ではなく、いぶすことで炭にした土壌改良剤などが挙げられます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です