監修:株式会社クロスポイント
セントラル浄水器とは
セントラル浄水器とは、水道の元栓(2次側)に設置して、施設・建物全体で使用する水道水を浄水する設備機器です。
セントラル浄水器は、浄水器カテゴリーの中で元栓(2次側)に設置するため、元付型浄水器やオール浄水器などと呼ばれることもあります。通水の水量が多いために処理水量能力の大きな活性炭式浄水器が主流です。
水道水には消毒のための残留塩素が含まれています。また残留塩素由来のトリハロメタンや汚れ、赤錆などの様々な不純物が含まれています。セントラル浄水器を用いることにより、その建物で使用する水道水から各浄水器に使用されるフィルターの能力に応じて、このような物質を取り除くことが可能です。
活性炭式のセントラル浄水器は、繊維状活性炭やヤシガラ活性炭など複数のフィルターを複合的に組み合わせたカートリッジに水道水を通すことで有害物質を取り除きます。
セントラル浄水器は、料理に美味しい水を利用する、塩素による肌荒れや髪へのダメージを予防する、洗濯時の衣類の繊維類の劣化を軽減するなどの目的でも使用されています。
セントラル浄水器は、主に活性炭式の浄水方式を採用しているため、PFAS除去を目的として設置される事例も見られます。
セントラル浄水器の使用用途
セントラル浄水器を使うシーンを3つに分けて説明します。
1. 一般家庭
セントラル浄水器は、一般家庭でも使われます。戸建て住宅、マンションを問わず設置することが可能です。セントラル浄水器を付ければ、その建物で使う全ての蛇口から浄水された水が出ます。キッチン、お風呂、洗面所、温水洗浄式トイレ、洗濯、庭の水やり、洗車など、家庭内のありとあらゆるシーンで浄水を使用することが可能です。
また、通常の蛇口に設置する浄水器にはお湯を使用することができませんが、セントラル浄水器は給湯器より上流で浄水を行うため、お風呂などのお湯にも問題なく使用することが可能です。
リフォームにおいて、水栓やシャーヘッドのデザイン性を重視するユーザーが好みで選べるように、ランニングコストなどトータルの部分で検討し、セントラル浄水器を選ぶケースもあります。
2. 飲食店
厨房で大量に水を使用する飲食店では、調理に浄水を使用するためにセントラル浄水器が用いられる場合があります。お冷として飲用に提供する水や、食材の洗浄や料理に使用する水、ドリンク類へ使用する氷の製氷などや、製麺など、自然に近い水を使用したいというニーズで使用されています。
3. その他業務用
セントラル浄水器は、水道水による髪質・肌質への悪影響を防ぐ目的で美容サロン・ヘアサロンなどで使用されることがあります。その他の用途の例は旅館・ホテル、温泉・スパ、診療所、ペットショップ、スポーツクラブや保育園などです。
様々な業務用途で、塩素による刺激の無い、安心な水を使うために導入されます。食品加工業 (中華麺製造、豆腐製造など) などの製造業においても、工場などで大規模なセントラル浄水器が使用されている場合があります。
環境や人体への影響が懸念されているPFAS対策の効果もあります。活性炭式のセントラル浄水器はPFAS除去に対応しているために保育園・幼稚園などの施設でも浄水器を設置する事例が増えてきています。
本記事はセントラル浄水器を製造・販売する株式会社クロスポイント様に監修を頂きました。
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