問診システム

監修:株式会社アドバンスブレイン

問診システムとは

問診システムとは、健康診断や病院受診において、デジタル端末を使って問診票を記入するシステムです。

従来の紙ベースの問診票管理に比べて、転記などの必要がなくなり業務効率化に貢献します。スマートフォンやタブレット、パソコンなどのインターネットに接続された端末があれば時間や場所を問わず問診票の記入が可能です。そのため、事前に問診票記入を済ませることができ、待ち時間短縮や感染症対策にも繋がります。

問診システムの使用用途

1. 概要

問診システムは、健診センター、クリニック、診療所、病院など様々な医療機関で使用されます。

通常の診察前の問診の他、健康診断、予防接種、人間ドック、保健指導などに利用することも可能です。従来の紙の問診票で行っていた問診とそれに関わる転記・OCRスキャン・電子カルテへの入力などを削減することができ、業務省力化に貢献します。

2. 問診システムのメリット

問診システムは、下記のようなメリットがあります。

  • 待ち時間の短縮化
  • 受付から検査・診療までの業務や診察の効率向上
  • 感染症対策・トリアージ
  • 健診の種類や患者の症状に合わせた問診票の使い分けが可能
  • 転記ミスなどのヒューマンエラー防止 
  • 問診票取り扱いにおけるプライバシーの強化

また、健診の種類や患者の症状、年齢・性別ごとに設問を変えたり、ドリルダウンやチャット形式を用いて回答によって次の設問を変えたりなど、紙の運用では対応しにくい設問の構成も可能です。

問診システムの原理

1. Web問診

問診システムは、基本的にインターネットを経由したWeb問診の形態で運営されています。通常のWeb問診の場合、紙の問診票で行っていた回答をそのままデジタル端末から入力します。

予約システムや電子カルテ、オンライン診療システムなど、周辺システムと連携することが可能です。

2. AI問診

通常のWeb問診の他、AI問診が導入される場合もあります。AI問診は、人工知能 (AI) を活用した事前問診です。

AI問診では、患者が入力した情報に基づき、AIが最適な質問を自動で選びます。従来の紙による問診票のように固定化された内容ではなく対話のように質問を続けていくこともできるため、患者さん一人ひとりに適した情報を収集しやすくなります。

また、AIが過去のデータや医学知識を利用した分析を迅速に行うため、医師は診察時に正確な情報が入手しやすくなり、診療効率の向上が期待されます。

問診システムの種類

問診システムには、様々な製品やサービスがあります。機能面など様々な点で区分けすることができます。

1. 記入方法

問診システムで使用されている記入方法にはいくつかの種類があります。

  • 事前にWebサイトの記入フォームから問診票を記入する方法
  • 待合室でQRコードをスマートフォンで読み取って問診票を記入する方法
  • 医療機関側でタブレット端末を用意して患者が記入する方法

Webサイトから記入する方法では、予約システムと連携すると予約と同時に問診票の記入ができます。待合室で記入する方法では、順番待ちシステムと連携することで受付対応の省力化が可能である他、待合室の混雑解消も可能です。医療機関側でタブレット端末を用意する場合では、デジタル端末を持っていない患者や、小さい文字が見えにくい患者にも対応できます。

「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

2. 機能面

問診システムは、機能面で多様な製品やサービスが展開されています。問診票のWeb化に特化したシンプルな製品では、導入にかかるコストや手間も少なく、すぐに運用を始めることができます。また、大人数の受診者のデータを管理し、問診票を効率的に配布することに長けています。多機能タイプでは、予約受付管理や検査結果の確認、電子カルテの管理など、医療事務業務全般の効率化が可能です。

その他、システムによってはワクチンの接種状況、生活習慣や喫煙歴など、問診票の設問の柔軟な設計が可能です。製品やサービスによってはLINEの友だち登録機能を活用するなど、マーケティング機能や来院促進機能も展開されています。また、問診のみではなく特定の課題に対する意見や情報を得るためのアンケートに利用できるサービスもあります。

本記事は問診システムを製造・販売する株式会社アドバンスブレイン様に監修を頂きました。

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