翻訳サービス

翻訳サービスとは

翻訳サービスとは、文章や音声を元の言語と異なる他の言語に変換するサービスです。

翻訳サービスは、グローバル化に伴いビジネスを始め観光やイベントなど様々な場面で使用され、言語の壁を乗り越えた情報のやりとりを可能にします。

従来型の翻訳会社による翻訳サービスに加えて、ITの発達に伴いWeb上の翻訳サイトや翻訳アプリ、クラウド翻訳サービスが盛んに利用される様になりました。近年は翻訳サービスにAIが搭載され、更にAI学習機能を追加した翻訳サービスの利用により、翻訳精度が格段に向上し人による翻訳に近づいてきています。

翻訳サービスを利用する際には、各翻訳サービスの特色を比較しながら利用目的に合った翻訳サービスを選択することが大切です。

翻訳サービスの使用用途

翻訳サービスは様々な場面で使用されています。以下はその使用用途の一例です。

1. 技術文書・論文の翻訳

企業や研究機関で、技術文書・論文などの専門的な翻訳がなされています。従来型の翻訳会社による翻訳サービスに加え、マッチング型やニューラルネットワーク型のクラウド翻訳サービスがよく利用されています。

2. 海外支社との日常的なやり取り

海外支社を持つ企業において翻訳サービスを導入することにより、日常的なメールや資料のやり取りがスムーズに行われています。今まで翻訳業務にかけていた膨大な時間を他の業務に充てることが可能になり、資料の情報共有化スピードも上がり業務効率アップに繋がっています。

3. 外国人からの問い合わせ

グローバル化に伴い様々な企業で、国内外の外国人からのメール等の問い合わせが増加しています。翻訳サービスを導入することにより、多言語にも対応が出来るようになり、業務の効率化が図れています。

4. Webサイトや動画の翻訳

Webサイトへの海外からのアクセス増加に伴い、Webサイトの多言語表示のニーズが高まっています。翻訳サービスの導入によりWebサイトの多言語表示を可能にし、記事を更新した際もすぐに多言語に翻訳できる様になっています。また、タグ部分の翻訳もありSEO対策を取ることも可能です。Webサイト内のテキスト翻訳だけでなく動画の翻訳・字幕作成機能なども利用されています。

5. Web会議

外国人とのWeb会議も近年盛んに行われています。翻訳サービスを導入することにより、PCなどの端末に向かって自国語で話すだけで音声を各国の言語に翻訳しテキスト表示を行い、リアルタイムのコミュニケーションを可能にします。

翻訳サービスの種類

以下に、翻訳サービスの主な種類を記載します。

1. 翻訳会社による翻訳サービス

利用者が翻訳会社に依頼すると、専門知識や技術を有する翻訳者が翻訳し、その後ネイティブなど複数人が翻訳結果を確認する従来型のサービスです。

高度な翻訳精度が必要な場合に向いているサービスで、費用が比較的高額で時間が掛かる傾向にあることが難点です。

2. 翻訳サイト・アプリ

多くは無料で利用可能な、機械翻訳機能が搭載されているサイトやアプリケーションです。

モバイル用のアプリでは、テキスト以外にも音声や画像に対応しているものが増えてきており、海外旅行やビジネスシーンでも使用でき、瞬時に翻訳可能です。翻訳精度はあまり良くなく意味が通じなかったり不自然になる場合があります。

3. マッチング型クラウド翻訳サービス 

Web上で翻訳依頼から納品まで行うクラウドソーシングサービスです。

利用者の翻訳依頼内容に応じ、適切な翻訳者をマッチングさせます。翻訳分野や精度、言語などに応じ費用や納期が変わります。

4. AI利用クラウド翻訳サービス (機械翻訳)

Web上で、AIを使用し機械翻訳するクラウドソーシングサービスです。

機械翻訳には、ルールベース型、統計ベース型、ニューラル型の3種類があります。

 ・ルールベース型は、文法や辞書に基づき機械的に翻訳し、意訳を含まない専門的な文章の翻訳に向いています。

・統計ベース型は、Web上の膨大な情報を照らし合わせて翻訳するため、意訳的な翻訳向きと言えます。

・ニューラルネットワーク型は、人間の脳の仕組みをモデルとしたニューラルネットワークをAI学習に活用した翻訳方法であり、利用を続けることで翻訳精度が高まります。

近年AI利用の翻訳サービスは翻訳精度が向上しており、品質を一定程度確保しながら短時間でコストを抑えて翻訳することができますが、最終的には人による確認作業が必要と言えます。

翻訳サービスの選び方               

翻訳サービスを選択する際に主に考慮すべき点について記載します。

1. 利用目的

翻訳分野、求める翻訳精度、言語の種類、サービスの利用頻度など利用目的を明確にします。

2. 機能

クラウド翻訳サービスにおける機能では、入出力出来るファイル形式を始め、過去の翻訳記録のメモリ機能、専門分野などでは辞書機能、API統合機能など様々な機能があります。

3. セキュリティ

機密性の高いデータを翻訳する場合、セキュリティとプライバシー保護の確認が重要です。

4. 費用と納期

翻訳精度や翻訳分野、言語、そして翻訳サービスの料金体系などにより、費用や納期が変わってきます。翻訳サービス導入前に無料トライアルなどを活用しながら、費用対効果のバランスを取って利用目的に合うサービスを選択することが大切です。