座席管理システム

監修:ダイトロン株式会社

座席管理システムとは

座席管理システムとは、主にフリーアドレスオフィスなどで使用される、座席の使用状況を管理するために用いられるシステムです。

オフィスにおけるフリーアドレス制は、スペースの有効活用や社内コミュニケーション推進などの効果があります。一方、空席状況や社員の現在地が分かりにくいといった問題を抱えることがあり、運用には工夫が必要です。座席管理システムは、座席の利用状況を可視化したり事前予約を行うことでフリーアドレス制のオフィス運営を円滑にすることができます。

座席管理システムの使用用途

1. 基本用途

座席管理システムは、主にフリーアドレス制のオフィスで活用されています。基本的な用途としては、

  • 空席状況・座席使用状況の把握
  • 社員の位置情報・出勤情報の把握
  • 座席の予約

があります。

フリーアドレス制のオフィスでは、フレキシブルなコミュニケーションを取りやすいというメリットがあります。一方で、

  • 空席状況がわかりにくい
  • 各社員の所在が分かりにくい
  • ミーティングや会議のためのスペースを確保するために手間がかかる

などの問題が発生しやすいというデメリットがあります。座席管理システムを利用することで、これらの問題を解消し、円滑なフリーアドレス制を運用することが可能です。また、座席管理システムで利用状況を可視化することにより、オフィスレイアウトの見直し・最適化に役立てることもできます。感染症発生時における、濃厚接触者の把握にも有効です。感染症追跡を目的とした座席管理では、大学などの座席を指定しない教育施設においても座席管理システムが有効に活用されています。

2. 付帯機能を用いる用途

座席管理システムの中には、基本機能の他に付帯機能を持たせている多機能製品もあります。この場合は、座席管理以外にも、会議室の予約、社員検索などを連動して行うことが可能です。

具体的な機能の例としては

  • 会議室の予約を行う機能
  • 社員がどこにいるかを検索する機能
  • 時間ごとの使用履歴の出力・分析
  • 社員の在席履歴の出力・分析
  • 感染症影響分析などのため、近接デスク利用者を特定する
  • カレンダーアプリケーションとの連携
  • タイムカードや勤怠記録との連携

などが挙げられます。

座席管理システムの原理

1. 基本機能

座席管理システムは、オフィスのレイアウトに合わせた座席・図面画面上に、現在の空席や、使用者の名前 (もしくはアバターなど) をリアルタイムで表示します。また、特定の座席に対し、利用する時間を前もって指定して予約することもできます。座席の使用開始/終了は、座席にてスマートフォンやカードのタッチ、QRコード読み取りなどの方法によって切り替えられる仕組みです。

座席管理システムにおいて各座席に設置されるFeliCaなどのICを使用したシステムでは、複製が困難であり、座席の一意性を担保します。座席の状況はPC及びスマートフォンで確認することが可能です。

2. 出力・集計

座席管理システムの利用データを集計して分析することにより、

  • オフィスのレイアウト最適化・省スペース化
  • 勤怠実績・出社率の集計などによる社員管理の効率化

などに役立てることができる場合があります。

座席管理システムでは、通常、利用データのCSVを時間帯別・デスク別・社員別などで出力することが可能です。

座席管理システムのその他情報

座席管理システムは、基本機能は前述の通り概ね共通であるものの、製品によって付帯機能が大きく異なります。

例えば、テレワーク中の社員の勤務状況を把握できるようなシステムも存在します。

本記事は座席管理システムを製造・販売するダイトロン株式会社様に監修を頂きました。

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